元巨人クロマティ氏、軟式野球監督を引き受けたワケ 「日本に恩返しをしたい」

桑田氏との思い出は「後ろから思いっ切り抱きしめてくれて」
軟式野球の第4回MLBドリームカップ全国決勝トーナメントの出場権を懸けた都道府県予選、東京Aブロックの1、2回戦が15日、明治神宮軟式球場で行われ、プロ野球元巨人のウォーレン・クロマティ氏が率いるゼビオ選抜モントリオールエクスポズは、函南クラブに11-2で4回コールド勝ちした。
クロマティ氏が軟式野球チーム、ゼビオ選抜モントリオールエクスポズの指揮官に就任した理由は、日本を第2の故郷と慕っているからだった。
「ジャイアンツでプレーしていた頃、本当に大勢のファンに応援してもらった。日本に恩返しをしたいという強い気持ちがあり、このオファーを引き受けたんだ」
巨人時代と全く変わらぬ人懐っこい笑顔を振りまきながら、身振り手振りを交えながらいきさつを解説してみせた。クロマティ氏の一番の思い出について、桑田氏が触れた「笑顔と野球を楽しむ姿勢」が、言葉の端々からにじみ出ていた。
チームが大勝したことにも「選手が楽しそうに、生き生きとプレーしてくれたことが一番うれしいよ」と顔をくちゃくちゃにして話した。この表情も往時のままだ。
桑田氏との忘れられない出来事を尋ねると、「(90年6月の)広島戦で桑田が二塁にいて僕が敬遠のボールを打ってサヨナラヒットにしたんだ。桑田が後ろから思いっ切り抱きしめてくれてね。あれは忘れられない」と、満面の笑みで当時を振り返っていた。
(河野正 / Tadashi Kawano)
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