兄より先に引退…川端友紀がヤクルト川端にエール「格好いい兄のままで活躍を」

引退会見に臨んだ川端友紀さん(中央)と埼玉アストライアの選手たち【写真:編集部】
引退会見に臨んだ川端友紀さん(中央)と埼玉アストライアの選手たち【写真:編集部】

引退会見で兄の慎吾への思いを語る「ずっと兄の背中を追っかけてやってきた」

 埼玉アストライアの川端友紀内野手が20日、さいたま市内で引退会見を行った。女子プロ野球のスター選手は、ヤクルトでプレーする兄の川端慎吾内野手への思いも吐露。「格好いい兄のままで活躍し続けてほしい」とエールを送った。

 アストライア移籍1年目の2013年に打率.431で首位打者に輝き、初の角谷賞(MVP)に選出されるなど、9年間に渡って女子プロ野球を牽引してきた川端。リーグ通算380試合出場、歴代2位の432安打、2本塁打、192打点、98盗塁、通算打率.373で3度の首位打者、1度の打点王、2度の最高出塁率と偉大な成績を残し、ユニホームを脱ぐことになった。

 2009年の女子プロ野球リーグ第1回合同トライアウトに合格し、女子プロ野球リーグ1期生として京都アストドリームスに入団。当時はヤクルト川端と日本初の「兄妹女子プロ野球選手」として話題となった。そんな兄について聞かれると、思いが溢れた。

「女子プロ野球選手になった時に、兄の力で女子プロ野球選手にはなりたくないというのが一番最初の私の思いでした。入団テストは兄のことを言わずに受けたいというのがこだわりだったのですが、その後、兄がプロ野球選手ということで色々取り上げてもらうようになって、初めはプレッシャーに感じることも多く、結果を残さないといけないと思ったこともあったんですが、逆にそうやって注目してもらえるのがチャンスだと思える瞬間がありました。その日から、気にすることなく、むしろありがたいことだなと思いながらプレーできるようになりました」

 2015年に首位打者に輝くなど、プロ野球界でもトップクラスの打撃技術を誇る兄の慎吾より先にユニホームを脱ぐ。「長い間、おつかれさま」と声をかけられたという川端は、兄が今後も活躍を続けてくれることを願っている。

「兄とは子供の頃からずっと一緒に同じチームで野球をしたり、小学校を卒業してからは別々の道でしたけど、家に帰れば一緒に練習したり、一緒に野球をする時間、話をする時間はあったので、ずっと兄の背中を追っかけてやってきました。この(女子プロ野球選手としての)9年間も、ずっと尊敬してやってきたので、これからもそういう格好いい兄のまま、活躍し続けてくれることを期待したいと思います」

 これからは兄の試合をゆっくり観る時間も増えることになりそうだ。

(Full-Count編集部)

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