日ハム藤岡、鷹・松田遼、ロッテ岡、オリ白崎…18年途中パ移籍組の現在地
即戦力、今後の成長…獲得球団の狙いはさまざま
○美間優槻内野手(広島→ソフトバンク)
12年のドラフト5位で広島に入団した。プロ入り後の5年間で1軍出場は1試合のみと出場機会を得られずにいた。しかし、18年には堅守を武器に開幕1軍を勝ち取って30試合に出場。随所で守備力の高さを見せたものの、打率.139という打力不足がネックとなって1軍定着は果たせなかった。
7月25日にソフトバンクへトレードで移籍してからは2軍で5本塁打を放ったが、打率.238と確実性に欠け、1軍での出場は1試合もなし。日本シリーズは古巣・広島との対決となったが、その舞台に立つことも叶わなかった。
今春キャンプでも当初は2軍スタートだったが、負傷した柳田の”代役”として1軍に招集。2月16日の紅白戦では決勝弾を放ち、課題の打撃面で大きくアピールした。このままでは終われない24歳の三塁手は、この一発を本領発揮のきっかけにできるか。
○松田遼馬投手(阪神→ソフトバンク)
11年のドラフト5位で阪神に入団し、高卒2年目の13年には高卒2年目にして27試合に登板して早くも頭角を現す。16年には22試合で防御率1.00という素晴らしい投球を披露して本格ブレークが期待されたが、翌17年は26試合で防御率5.05と、一転して安定感を欠いていた。
18年には阪神での1軍登板は1試合もなく、7月27日にトレードでソフトバンクに移籍。長崎出身の右腕にとっては九州凱旋となったが、1軍での登板はわずか2試合のみ。防御率6.00と結果を残せず、日本一の輪に加わることもできなかった。
これまで1軍通算113試合に登板してきた経験を持つが、年齢はまだ25歳。移籍直後に大活躍とはいかなかったが、若くして阪神で台頭を見せた右腕は快速球を武器に層の厚いブルペンの一角に食い込んでいけるだろうか。
西武・小川のように移籍を機に活躍を見せた選手もいれば、残念ながら満足のいく成績を残せなかった選手もいる。ただ、年が明けて迎えた2019年のキャンプで、存在感を放っている選手もまた少なくはない。それぞれ新天地の水にも慣れた今季、獲得を決めた首脳陣の期待に応える活躍を見せてほしいところだ。
(「パ・リーグ インサイト」望月遼太)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)