バット改良、オフの節制…ヤクルト青木が後輩・田中氏に語った本音【青木宣親・田中浩康対談・前編】

昨季現役を引退した田中浩康氏(右)が早大の先輩にあたるヤクルト・青木宣親外野手にインタビューを行った【写真:楢崎豊】
昨季現役を引退した田中浩康氏(右)が早大の先輩にあたるヤクルト・青木宣親外野手にインタビューを行った【写真:楢崎豊】

昨季限りで現役引退した田中浩康氏が早大先輩の青木宣親を直撃「僕にとってはじめてのインタビューの仕事です」

 ヤクルト、DeNAでプレーし、昨季限りで現役引退した田中浩康氏が早大時代からの先輩であるヤクルト・青木宣親外野手にインタビューを行い、今季にかける自身のこと、チームのことについて話を聞いた。かつてスワローズで強力な1、2番を組んでいた2人の対談を、前編と後編に分け、お届けします。

 田中「引退後、僕にとって初めてのインタビューの仕事です」

 青木「そうなんだ。ざっくばらんに聞いてよ」

 田中「キャンプも終盤ですが、順調に来ていますか?」

 青木「順調。順調だね」

 田中「若い頃と今では体のケアの仕方や、かける時間が変わったりしていますか?」

 青木「時間は変えていないね。体のケアに関しては誰よりもやっているつもりだから。練習はもちろんするし、トレーニングも継続してやっている」

 田中「体のケアの重要性は、僕は青木さんから相当学んできました。誰よりも時間をかけているという言葉に凝縮されていますね」

 青木「年々、トレーニングの量は増えているよ。若い頃はバットを振っていたけどね。やっぱり、ある程度は(数字が残せるところまで)いくけれど、それだけだと限界がある。プラスαを作っていくためには、トレーニングが必要。それはアメリカに行って感じたかな」

 田中「アメリカでの話はとても興味があります。僕はそういう経験できなかったので。チームメートがトレーニングしているのを目の当たりにしたのですか?」

 青木「していたし、自分もそういう風にならないといけない、力負けしてしまうと感じていた。持って生まれた才能はあるけれど、それだけでも片づけられない。メジャーの選手に劣っているとこを埋めていかないと太刀打ちできないから、自分の特長を出しつつ、弱いところ克服して、長所を伸ばしながらやることを意識していた。メジャーで生き残るためにはどうすればいいか、どうやって勝ちに貢献できる選手になれるかを考えていた」

 田中「アメリカから戻られた昨年、相手チームの一人として、見ていて、バッティングの時、左足の使い方を色々、変えられているなと感じました」

 青木「あー、昨年ね。そう、本当はアレ、やりたくないんだよね」

 田中「軸足の左足のつま先を極端に投手方向に向けていました」

 青木「やりたくないんだけど、ただ、アメリカから帰ってきて、“間”が必要だった」

 田中「日本の投手に対応するためですか?」

 青木「そう。あれは、体の使い方からすると、あまりよくはない。足首に負担がくるし、どちらかというと左の股関節があまり強くないから、そこを補うためにロックしていた感じかな」

 田中「応急処置的な?」

 青木「そうそう。だから、なるべくしたくない。だからこそ、強化トレーニングは必要だった」

 田中「今年はまた違ったというか、2019年仕様の打撃フォームになっていくわけですね」

バットを改良して今シーズンに挑む青木「日本人よりメジャーの打者のバットの方が軽い」

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