「強いチームは接戦に強い」は本当? 状況別の勝率と投打の成績から読み解く
ソフトバンクは先発陣、救援陣ともに防御率3点台と安定してる
接戦の試合を確実に勝利へと繋げるためには、勝ちパターンで投げる投手たちが重要になってくることは言うまでもない。そこで、ここからは各球団の投手陣の成績を先発とリリーフに分け、その中から今回の記事の趣旨に沿った3つの数字をピックアップしていきたい。
日本ハムはショートスターターやオープナーを積極的に導入していることもあり、先発の平均投球回と平均投球数が他球団と比較すると目に見えて少なくなっている。平均投球回が5回に到達していないのも、平均投球数が90未満となっているのもパ・リーグでは1チームだけだ。
また、先発とリリーフの両方で防御率3点台を記録しているのはソフトバンクだけ。投手陣に故障者が続出しながらもこれだけの数字を残せている層の厚さが、接戦で強さを発揮できている理由か。一方、西武は先発投手の防御率がリーグ最下位、リリーフ陣もリーグ5位と、投手陣は安定感を欠いている。強力打線がそれを補って余りある働きを見せていることが、チームの高い勝率へとつながっているのだろうか。
楽天はリリーフ防御率がリーグ2位、ロッテは3位と0.01差の4位と十分な数字を残しているが、それぞれ接戦時の勝率は楽天が4位、ロッテが最下位と芳しくない。リリーフ防御率がリーグワーストとなったオリックスが接戦に強く、リリーフ防御率リーグ3位の日本ハムは接戦時の勝率がリーグ5位に沈んでいることを考えると、必ずしも救援陣の強さが接戦での勝利に直結するわけではないとも言えそうだ。
日本ハム
先発:平均投球回4.65、平均投球数75.51、防御率4.02
リリーフ:平均投球回4.27、平均投球数70.16、防御率3.59
楽天
先発:平均投球回5.45、平均投球数91.82、防御率4.28
リリーフ:平均投球回3.65、平均投球数62.03、防御率3.21
西武
先発:平均投球回5.58、平均投球数97.14、防御率4.88
リリーフ:平均投球回3.46、平均投球数61.47、防御率3.73
ロッテ
先発:平均投球回5.62、平均投球数96.31、防御率4.04
リリーフ:平均投球回3.45、平均投球数57.67、防御率3.60
オリックス
先発:平均投球回5.65、平均投球数94.73、防御率3.87
リリーフ:平均投球回3.44、平均投球数61.14 、防御率4.44
ソフトバンク
先発:平均投球回5.54、平均投球数95.96、防御率3.89
リリーフ:平均投球回3.5、平均投球数62.68、防御率3.17