西岡&飯原、頼りになるNPB経験者が存在感 BC栃木は“ほぼ負け試合”も引き分け

BC栃木・西岡剛【写真:細野能功】
BC栃木・西岡剛【写真:細野能功】

優勝持ち越しも2度追いついて引き分け、飯原の右打ちに寺内監督「グッときた」

 ルートインBCリーグチャンピオンシップに連勝し、リーグ初優勝に王手をかけていた栃木は28日、小山での信濃戦に延長10回5-5で引き分け。ビールかけは29日以降に持ち越されたが、ほぼ負け試合の苦しい一戦を2度追いついた。

 核になったのは、元阪神・西岡と元ヤクルトで打撃コーチ兼任の飯原。NPB出身の2人だ。短期決戦で「先制点が大事」と言う西岡が初回1死二塁で信濃先発・佐渡から左翼線適時二塁打。しかし、先発・前田が2回に5安打を集中され3失点。中継ぎも打たれて6回に1点を失い、打線は7回まで佐渡に初回の1点のみに抑えられた。

 ただ、ここから頼れるのはやはりNPB経験者。8回1死満塁。6番・松井の打順で寺内監督はNPB同期の飯原を代打に送ると、鮮やかな右打ちを見せた。飯原の威圧感に押されたのか、マウンドの保田はいきなり暴投で労せずして1点が入り、右翼線2点適時打で同点に追いついた。

「(ああいうケースで得点の)確率が高いのは、ポイントを前にして、強い打球を打つこと。それが(結果的に)右方向になる。いままで(NPBで)培ったものが出た。(打撃コーチとして)普段偉そうなことを言っていたんで、打ててよかった」と飯原。寺内監督は「あのヒットはグッと胸にきた」と称えた。

 4-4の9回1死二塁の場面では打席に西岡。リーグ優勝につながるサヨナラ安打のチャンスに球場のボルテージは最高で「もちろん自分が決めようと思っていた。でも2ストライクに追い込まれていたので、何とか次に回せたら」(西岡)と二塁内野安打でチャンスを広げた。結局、10回にソロアーチで勝ち越されたが、その裏に押し出しで同点に追いついて時間切れ引き分け(延長戦は3時間40分を超えて次のイニングには入らない)に。それでも、西岡は「負けはしなかった。チーム全体でつなぐ意識がある。明日も必死になって戦う」と、あと1勝への意気込みを語った。

(細野能功 / Yoshinori Hosono)

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