東北福祉大、鷹ドラ3津森が神宮で活躍誓う 「自分も日本一に、あとは4勝するだけ」

ソフトバンクから3位指名された東北福祉大・津森宥紀【写真:高橋昌江】
ソフトバンクから3位指名された東北福祉大・津森宥紀【写真:高橋昌江】

昨年の大学選手権で津森は18回1/3を投げ、防御率0.00で日本一に

 明治神宮大会(11月15日~20日・明治神宮野球場)の出場をかけた「第11回東北地区大学野球代表決定戦」の決勝が27日、仙台市民球場で行われ、東北福祉大(仙台六大学リーグ代表)が仙台大(開催地リーグ第2位)を4-0で下し、4年ぶり26度目の出場を決めた。ソフトバンク3位の東北福祉大・津森宥紀投手は全国制覇を手土産に王者の仲間入りすることを誓った。

 明治神宮大会の出場がかかった大一番で、2年生右腕・綱脇慧(2年・花咲徳栄)がノーヒットノーランを達成。ソフトバンクから3位指名された津森の仕事はなかった。

「全部の球種をコースに投げられていて、安定していた。綱脇があんな素晴らしいピッチングをしてくれたので嬉しいです。自分も投げたいなと思っていたんですけど、さすがに出番ないなと思いました(笑)」

 試合中は「いつでも行けるように」とブルペン待機。9回2死まで肩を作っていたが、心配はいらなかった。

 津森は第1戦で登板。決勝にはリーグ戦2位の仙台大が進んできたため、リーグ戦1位の東北福祉大に1勝のアドバンテージが与えられていた。0-0の8回2死二塁で、2番手としてマウンドへ。先頭を死球で歩かせたが、遊飛で切り抜けた。9回を3者凡退に抑えると、延長10回の攻撃では打席にも入った。

 明治神宮大会はDH制がないため、今大会も投手が打席へ。得点には結びつかなかったが、2死二塁でライト前にヒットを放ち一、三塁とチャンスを広げた。その裏、走者を三塁に背負いながらもホームは踏ませず、この回でマウンドを降りた。チームは延長12回、1-2でサヨナラ負けを喫した。それでも、第2戦で綱脇がノーヒットノーランの見事なピッチングを披露し、4-0で勝利。チームとしては4年ぶり、津森ら4年生にとっては初となる明治神宮大会出場を決めた。

 昨年の大学選手権で津森は18回1/3を投げ、防御率0.00で日本一に輝いたが、今年はシーズン当初から不調が続き、苦しい1年を送った。秋のリーグ戦の仙台大戦では人生初の満塁弾を浴びて敗戦投手となったが、「あれで吹っ切れた」。ボールの勢いも戻りつつあり、学生野球最後の全国舞台に向け、「もっと自信を持って、腕を振って、自分の持ち味の気持ちを出していきたいなと思います」と意気込む。

 ソフトバンクは巨人に4連勝で日本シリーズを制した。「自分も日本一になります。あとは4勝するだけ」。大学野球の頂点を再び極めて、3連覇の王者に仲間入りする。

(高橋昌江 / Masae Takahashi)

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