楽天寮長は異色の経歴の持ち主 「日々の変化を見るのは大切」【パお仕事名鑑Vol.13】

泉犬鷲寮・中村稔さん【写真提供:東北楽天ゴールデンイーグルス】
泉犬鷲寮・中村稔さん【写真提供:東北楽天ゴールデンイーグルス】

楽天の泉犬鷲寮では、2019年シーズンから中村稔さんが寮長に就任

 グラウンドの上で輝く選手やチームを支えているのはどんな人たちなのか。パ・リーグで働く全ての人を応援する、パシフィック・リーグオフィシャルスポンサーのパーソルグループと、パ・リーグインサイトがお届けする「パーソル パ・リーグTVお仕事名鑑」で、パ・リーグに関わるお仕事をされている方、そしてその仕事の魅力を紹介していきます。

 選手を磨き、育む場所、選手寮。そこで親代わりともいえる存在が寮長だ。楽天の泉犬鷲寮では、2019年シーズンから中村稔さんが寮長に就任。親代わりということで、どしっとかまえて、あれこれと指示を出したり、厳しくしつけたりというイメージもあるが中村さんにお話を聞くと印象が変わる。

「選手中心の1日ですから、その前後から仕事は始まります。私は朝4時に起床して、寮の各所や室内練習場、駐車場などの鍵を開けるところから始まって、7時からの朝食では選手の様子を見て日々の変化に気を配り、9時30分からの練習に参加。夜も食事からその後の練習に付き合って最後にまた鍵を閉めて終了。0時ごろになることもありますね」

 インタビュー中もいろいろな連絡が携帯電話に入り、慌ただしくそれをさばく中村さん。「選手が育つための場所が寮で、彼らにとっては練習が仕事」という思いのなか、寮長はそれをサポートしていくのが仕事。睡眠時間も少なく、かなり忙しい日常は、望むところだと言う。その中で選手の成長を見守る。例えばこんな場面でも。

「朝ごはんの時間ひとつでも大切な仕事ですね。いつもはごはんを食べている選手が今日はパンを食べているとかはわかりやすい変化。いつも2杯食べているのに今朝は1杯しか食べないとか。それが体調や疲れなのかなど、日々の変化を見るのは大切な仕事です」

人間としての成長を願う「いい選手になるためには、まずいい人間であることが大切」

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