“ゲッツーが多い打者”の傾向とは? 19年パ・リーグ併殺打ランキングから検証
西川の高出塁率が大田の併殺打数に影響、楽天ウィーラーは7番に座ると激減
○大田泰示(日本ハム)
3月 2番1試合、6番2試合、0併殺打、出塁率.710
4月 2番22試合、3番1試合、1併殺打、出塁率.385
5月 2番23試合、3番2試合、6番1試合、4併殺打、出塁率.339
6月 2番22試合、6併殺打、出塁率.279
7月 2番12試合、1併殺打、出塁率.389
8月 2番25試合、5併殺打、出塁率.325
9月 1番3試合、2番15試合、3番1試合、4番1試合、5併殺打、出塁率.291
計 1番3試合、2番120試合、3番4試合、4番1試合、6番3試合、22併殺打、出塁率.325
6選手の中でもっとも特徴的だったのが、日本ハムの大田だった。開幕こそ6番で迎えたものの、3試合目からは2番の座を揺るぎないものにした。7月は故障もあり12試合の出場となった分、併殺打数は1本にとどまった。一方で、他の月と同様に23試合に出場した4月は、出塁率.385という高い数字と反比例するように併殺打の本数は1本となった。
2番を打ち続けた大田は、そのほとんどで1番に座った西川遥輝の後を打った。西川選手の出塁率は、リーグ5位となる.393を記録。大田の併殺打が最も多くなった6月には、西川が出塁率.421を叩き出しており、リードオフマンの奮闘ぶりが、大田の併殺打数に表れていると言える。
○ウィーラー(楽天)
3月 5番3試合、0併殺打、出塁率.500
4月 4番2試合、5番20試合、5併殺打、出塁率.289
5月 4番10試合、5番16試合、4併殺打、出塁率.365
6月 4番5試合、5番2試合、6番11試合、7番3試合、8併殺打、出塁率.298
7月 4番2試合、5番1試合、6番1試合、7番14試合、2併殺打、出塁率.282
8月 4番2試合、7番12試合、1併殺打、出塁率.304
9月 6番4試合、7番6試合、2併殺打、出塁率.343
計 4番21試合、5番42試合、6番16試合、7番35試合、22併殺打、出塁率.320
シーズンが進むにつれて、下位の打順を打つ機会が多くなったウィーラー。出塁率からも、シーズン後半は成績が振るわず苦しんだことがうかがえる。
しかし、大田と相反して出塁率と併殺打数が反比例しておらず、シーズン序盤から6月をピークに併殺打数が減少している。この理由としては、5番、6番といった打順を打っていた時期には、その前を打つ選手が浅村栄斗、島内宏明、銀次と、出塁率の高い選手が多かったことが挙げられる。
一方で、シーズン後半は7番に座り、その前をルーキーの渡邊佳明や途中加入の和田恋などの若手選手が打つことが増えた。これによって、7月以降の併殺打数が激減したと考えられそうだ。