史上最年少での達成は? 過去6人しかいない通算300犠打に迫る今宮と細川

怪我の影響や打撃力の向上により犠打数が減りつつある今宮

 出場試合数を見てもわかる通り、今宮は1軍に定着した2012年以降は2017年まで遊撃手のレギュラーとして不動の地位を築いてきた。だが、2018年は99試合、2019年は106試合と、2年連続で故障に悩まされて出場試合数が減少し、規定打席にも到達できていない。さらに打撃成績が向上していることで、バントを試みる機会も減少。昨季は1軍定着後で初めて犠打数が1桁に減った。つなぎ役を任せるよりも打たせた方が期待が大きい存在へと成長していることも、犠打数の減少につながっていると言えそうだ。

 今宮は現在28歳。シーズン開幕後にあと1つ犠打を決めれば、史上初となる20代での通算300犠打達成という偉業を成し遂げることになる。史上稀にに見るハイペースで犠打を積み上げてきた現代のバント職人にとって、新たな金字塔への到達は秒読み段階と言えそうだ。

 細川は青森大から2001年のドラフト自由枠で西武に入団。入団2年目の2003年から1軍に定着すると、その後は若くして正捕手の座を確保。堅実なインサイドワーク、強肩、そして意外性のある打撃を生かし、2004年、2008年と2度の日本一に大きく貢献した。故障で離脱した時期を除いて、2010年まで主力捕手として活躍を続けた。

 2011年にFAでソフトバンクに移籍してからも主力の1人として活躍。自らの持ち味を発揮して、在籍6年間で3度の日本一に貢献している。近年は楽天、ロッテとパ・リーグの2チームを渡り歩きながら、それぞれのチームでベテランの味を見せている。

 パ・リーグで長年に渡り捕手として活躍している細川にとって若手時代から評価されてきた高いバント技術は地位を築くための武器の1つとなったことだろう。実際に、2004年から2014年までの11年間で10度20犠打を超えるなど、長年にわたって安定して犠打を積み重ねており、持てる技術の確かさは堅実な仕事ぶりに現れている。

残り4犠打のベテラン細川はどれだけ出場機会を増やせるか

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