BC選手会長の“漢気”に選手フロント一体 給与減額の申し出に「気持ちだけありがたく」

BC埼玉武蔵・宮之原健【写真:細野能功】
BC埼玉武蔵・宮之原健【写真:細野能功】

スポンサー頼りのなか、ただでさえリーグ維持は並大抵ではない独立リーグ

 ルートインBCリーグで選手会長を務める埼玉武蔵の宮之原健外野手が20日、熊谷さくら運動公園野球場で行われた茨城との開幕戦で3安打。試合は5-5で引き分けたが、新型コロナウイルス感染拡大で開幕が遅れるなか、舞台裏では選手会長として人知れず“漢気”を見せていた。

 宮之原は3回、3点目の足がかりになる中前打を放つと、7回には同点につながる左翼線二塁打。9回にも中前打を放ち「(寝る前に)自分のスイングをしっかりしようと誓った」と充実の表情で話した。

 選手会長の宮之原にとって、開幕には特別な思いがある。スポンサー頼りの独立リーグ。ただでさえリーグを維持するのは並大抵ではない中での開幕延期に、「入ってくる収入は少なくなるのはみんな理解している。勿論給料は低いが、最後の勝負の場として球団にプレーさせてもらっているという気持ちは各選手がもっている」と参加報酬の一部減額を球団に申し入れた。

「気持ちだけありがたくいただいた」(角監督)と、球団からは逆に1枚2500円で新たなTシャツの制作販売を提案された。そんなフロント、選手一体となっての新たな船出。「選手会長としては、少しでも各選手をいい状態にして、いいモチベーションで選手を鼓舞できるようにやりたいという気持ち。今年はとにかく角監督を男にしたい」と宮之原。ようやく漕ぎつけた開幕に、選手会長の心も弾んでいる。

(細野能功 / Yoshinori Hosono)

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