佐々木&奥川の“元同僚” 立大ルーキー1年生開幕戦白星の快挙「自分も頑張ろうと」

東京六大学リーグで登板した立教・池田陽佑【写真・編集部】
東京六大学リーグで登板した立教・池田陽佑【写真・編集部】

智弁和歌山出身の池田が2回0封、高校日本代表を経験した右腕が大学デビュー

 1試合総当たりで行われる東京六大学春季リーグ戦(神宮)は11日、立大が明大との初戦を4-3で制し、白星発進。8回から救援したルーキー右腕・池田陽佑が2回1安打無失点で開幕戦1年生勝利投手の快挙となった。

 暑い季節がよく似合う。立大の11番を背負った池田は3-3で迎えた8回に4番手で救援。初めての神宮マウンド、開幕戦で同点という場面でも臆することなく、腕を振った。140キロ台中盤の直球主体に押し、3者凡退に仕留めると、直後に味方が勝ち越し。9回は先頭に二塁打を打たれ、2死三塁とされたが、最後は二ゴロに斬った。

 試合後は「立教大学を背負って投げるというプレッシャーがあったけど、先輩が声をかけてくれたおかげで楽しく投げることができた」と安堵の表情を見せた池田。2回0封で開幕戦勝利投手に。打っても8回に左前打を放ち、大学初安打のおまけつき。最高の大学デビューとなった。

 智弁和歌山(和歌山)時代はエースとして甲子園出場。最速150キロ右腕としてスポットライトを浴びた。U-18侍ジャパン高校日本代表では佐々木朗希(現ロッテ)、奥川恭伸(現ヤクルト)らとともに「WBSC U-18野球ワールドカップ」(W杯)に出場。プロ入りしたメンバーについては「仲間が活躍していると自分も頑張ろうという気持ちになる」といい、大学生活の刺激にしてきた。

 一方で、苦い記憶もある。昨夏の甲子園3回戦、奥川が14イニングを1人で投げ抜いた星稜(石川)戦の延長14回に、6回から3番手で救援していた池田がタイブレークでサヨナラ3ランを浴び、最後の夏が終わった。「ああいう場面で自分の詰めの甘さが出る。あの1球をなくそうと思ってやってきた」と1年前の教訓も成長に糧にしている。

 神宮と甲子園の暑さについて問われると「どっちも暑いけど、暑さが違う。高校には高校の暑さがあるし、大学には大学の暑さがある。でも、プレッシャーがかかる大学の方が疲れたかなと思う」と率直な思いを口にした背番号11。大学生活の第一歩を踏み出した表情は1年前の夏より少し、大人びていた。

(Full-Count編集部)

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