ロッテの救世主になれるか? 藤原、高部に次ぐチームを救う若き逸材たちの現在地

藤原恭大の直近2シーズンの二軍での成績(10月7日時点)
藤原恭大の直近2シーズンの二軍での成績(10月7日時点)

現在、1軍で1番として起用される藤原は2軍で高い盗塁成功率をマーク

 藤原は積極的にスタメン起用された昨季に引き続き、今季も主に一番打者として出場を重ねていた。打率の部分だけ見ると昨季と大差のない成績にも感じるが、各種の数字をつぶさに見ていくと、その打撃内容の確かな進化が表れていることがわかる。

 最も顕著なのが、打数が減っているにもかかわらず2倍近くまで増加した本塁打数だろう。また、上位を打つにあたって重要な要素でもある出塁率に関しても.300に満たなかった昨季から、今季は.046も上昇させている。そして、出塁率そのものも.332と一定以上の水準に到達。こうした面からも、リードオフマンとしての適正を着実に伸ばしている。

 また、昨季の盗塁成功率が.842、今季の盗塁成功率が.824と2年続けて高い水準にある。その盗塁技術の高さは、持ち前の脚力を活かすためにも大きな要素となるだろう。また、数字に表れない場面でも貪欲に先の塁を狙う姿勢を見せるシーンもたびたび見られ、そのスピードは、機動力を活かすという現在の1軍のチーム方針にも合致するものだ。

 選球眼の向上に、本塁打数の増加も含めた長打力の上昇も合わさり、OPSも昨季から.100近く増加して.700台に到達。高卒2年目ということもあり、まだその打撃は発展途上ではあるものの、少しずつ完成度は高まっているとも言えるだろう。10月6日に今季初の1軍昇格を果たし、シーズン初スタメンに抜擢された10月7日には今季初ヒットも放った“俊英”は、今後も1軍の舞台で確かな存在感を放ち続けられるだろうか。

藤原と同じく高卒1年目から2軍で多く出場した山口

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY