「球場のどよめき感じた」156キロ! 巨人ドラ4伊藤、来季の本拠地で自己最速更新

ENEOSの3番手として登板した伊藤優輔【写真:鳥越涼芳】
ENEOSの3番手として登板した伊藤優輔【写真:鳥越涼芳】

三菱パワーからの補強選手として7回から登板

 28日に東京ドームで行われた第91回都市対抗野球大会第7日目の第2試合で、ENEOSが2-3でホンダに延長10回タイブレークの末にサヨナラ負け。ENEOSは10月のドラフト会議で巨人から4位で指名された伊藤優輔投手(三菱パワーからの補強)が3番手で登板し、自己最速を1キロ更新する156キロを記録した。

 1-1の同点で迎えた7回に登板した伊藤の直球に、スタンドがどよめいた。強打のホンダ打線に対し、力のある直球を連投。9番・千野に対して投じた6球目が自己最速の156キロを計測した。今大会では、三菱自動車倉敷オーシャンズの廣畑敦也投手が記録した154キロを上回り、最速となった。

 最速156キロを出した瞬間は「スピードガンを見ていなかった」と言い、「球場のどよめきを感じて、ベンチに戻ってから聞きました。球速は肩書きについてまわるもの。自分の最速を大舞台で更新することができて、すごくよかったです」とうなずいた。

 伊藤はこれが東京ドーム初登板。プロ入りを前に、マウンドを踏みしめた。「来年以降、本拠地となる場所。そういう思いもあって投げました」と振り返り、「(マウンドの硬さも)すごく投げやすかった。硬いマウンドの方が好きなので」と手応えも口にしていた。

 ドラフトで指名された直後は「(最速155キロと言われるのが)ちょっと重荷なので、153キロくらいにしておいてください」と謙遜していた伊藤。この日はその155キロを上回る力投を見せた。走者を許しながらも粘りの投球を続けていたが、最後はタイブレークの延長10回にホンダの3番・井上彰吾外野手に左前適時打を浴びてサヨナラ負け。チームは8強進出を逃した。

(安藤かなみ / Kanami Ando)

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