DeNA万永コーチの甥っ子が躍動! 日本新薬が船曳のサヨナラ打で4強進出

サヨナラ適時二塁打を放った日本新薬・船曳海【写真:鳥越涼芳】
サヨナラ適時二塁打を放った日本新薬・船曳海【写真:鳥越涼芳】

9回に中越えのサヨナラ打を放った船曳「やったりました!」

 1日に行われた第91回都市対抗野球大会第10日目で、日本新薬がホンダ熊本に2-1でサヨナラ勝利。日本新薬の新人・船曳海外野手が9回に中越えサヨナラ適時二塁打を放った。日本新薬は1994年の第65回大会以来26年ぶりの準決勝進出。船曳は「日本新薬の最高成績は4強。あしたもあさっても勝って、黒獅子旗を取りに行きます!」と宣言した。

「やったりました!」。マイクの前に立った船曳の声がスタンドに響いた。同点で迎えた9回、2死三塁で打席に立ち「僕が決めるしかない。思い切って」とスライダーを振り抜くと、打球は中堅手の頭上を越え、これがサヨナラの二塁打に。4強入りを決めた一打に「打った瞬間、越えたと思った」と笑顔がはじけた。

 29日の2回戦で右中間へ決勝ソロを放ったルーキーが、再び大舞台で結果を残し、松村聡監督は「あそこで打てる彼はなにか持っている」と脱帽した。DeNAの万永貴司ファーム総合コーチを叔父に持ち、天理で高校日本代表入りした俊足好打の左打者。法大では右肩故障に悩まされ指名漏れも味わったが、入社して1年目でレギュラーに定着した。近畿予選では打率1割台と結果を残せずにいたが、松村監督は本戦の3試合全てで船曳を「1番・中堅」で起用。見事にその期待に応えた。

 10月に亡くなった天理の元監督・橋本武徳さんに「見逃し三振したらアカン」と指導され、「絶対しないよう今までやってきています」と今もその教えを胸にグラウンドに立っている。「(橋本さんも)活躍している姿を見たがっていると思う」と天国の恩師に活躍を誓っていた。

(安藤かなみ / Kanami Ando)

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