通算182S・馬原孝浩氏が感じた独立LとNPBの差 「1球1球、1プレーの重みを」

火の国サラマンダーズの馬原孝浩コーチ【写真:橋本健吾】
火の国サラマンダーズの馬原孝浩コーチ【写真:橋本健吾】

馬原氏は故郷・熊本にできた火の国サラマンダーズのコーチに就任

 九州独立リーグ「火の国サラマンダーズ」の馬原孝浩コーチが21日、宮崎・SOKKENスタジアムで古巣オリックスとの練習試合に挑んだ。故郷・熊本にできた新興球団で指導者としてスタートを切り「次の世代、若い世代たちをNPBに輩出していく。使命感を持ってやっている」と恩返しを誓った。

 今季から新たに創設されたチームはオリックス2軍相手に0-6で完封負けを喫した。7投手をつぎ込み計8四球、守備陣も2失策、記録に残らないミスも多かった。育成選手や若手主体の相手に「チームの差はそんなに個々の選手みても大きくというのはない」と、選手たちのポテンシャルを評価。だが通算182セーブ、WBCで2大会連続で世界一を経験した右腕はシビアに試合内容を振り返った。

「ミスするかしないかというところ。徹底したミスをしない、隙を作らないという意味ではウチはめちゃくちゃ隙を作っていた。勝てるわけがない野球をやっていた。1球1球の重みだったり1プレーの重み。NPBのチームと交流試合という形でやってもらえるのでそういったところを一つでも盗んでもらいたい。胸を借りるつもりで」

 NPBとの差を語った馬原コーチ。実際にこの日の試合では150キロを超える投手も複数人おり、打撃でも9安打を放ったが無得点に終わるなど多くの課題が見つかった。“ダイヤの原石”たちをNPBドラフトにかかるよう一流に育てることを目標にコーチ業を務めるつもりだ。

「将来ある選手ばかり。そこに携われるというのは僕としては故郷の熊本のチームですし。熊本に恩返しするという意味でも次の世代、若い世代たちをNPBに輩出していく。僕なりに使命感を持ってやっている。それがやりがいとして今の活動に繋がっている。今の能力を最大限で発揮させてNPBに即戦力でいくような選手を作りたい」

 オリックス時代に同僚だった平野、比嘉、佐藤達(現広報)らとも再会を果たし「嬉しかったですね、自分の立場を忘れてしまいそうな。純粋に昔を思い出させてくれた」と当時を懐かしむ場面もあった。故郷の熊本に恩返しを果たすため1人でも多くのNPB選手をチームから送り出すつもりだ。

(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)

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