スタートダッシュ成功の阪神 得点力不足解消の鍵を握る糸原健斗の働き
昨季は苦戦の見られた変化球に対し、今季は対応できている
ここまでの糸原の働きを、セイバーメトリクスの指標を用いて分析などを行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)のデータを用いて分析してみよう。
球種別の得点増減を見てみると、昨季は「-1.9」だったカットボール(wCT)に対して、今季はここまで「1.7」と数値が改善。「-2.0」だったスプリット系(wSF)は「0.4」に、「-0.9」だったチェンジアップに対しても「0.6」とプラスに転じており、去年、苦戦した球種に対して、ここまでは対応できている様子が伺える。
また、ストライクゾーン内のボールに対してスイングを試みる割合を示す「Z-Swing%」が昨季の58.7%から10%以上増え、69.4%となっており、ストライク球に対して積極的にバットを振っていっている傾向が見て取れる。
昨季はなかなか2番を固定できていなかった阪神だが、今季は糸原がその役割をしっかりとこなしている。1番の近本と共に上位打線が機能し、その後を打つサンズの好調も相まって得点が増えている。サンズがリーグトップの15打点を叩き出している点からも、打線の歯車が噛み合っていることがわかる。
(Full-Count編集部)