生まれ変わる女子ソフト…元ハム球団代表が“脱・五輪頼り”を掲げるワケ
日本スポーツ界では新リーグが続々誕生「競技人口の取り合いになる」
日本スポーツ界にはここ10年で、男子バスケットボールの「Bリーグ」、卓球の「Tリーグ」、ラグビーの「リーグワン」など新リーグが続々誕生している。島田チェアマンは「少子化によって、競技人口の取り合いになる。どの競技も少子化のスピードより競技人口の減り方が速く、誰もが危機感を抱いている」と分析。「“ソフトボールをやってください”と働きかけるだけでは足りない。子ども達へ向けて未来に華やかな舞台があることを見せてあげないといけない」と言葉に熱がこもる。
一方で、同じダイヤモンドを舞台としたスポーツとして、野球界との連携を視野に入れている。JDリーグは1年目から“マンデーソフトボール”として、NPB(日本野球機構)の試合がない月曜の夜にも試合を組んでいく方針で、野球ファンも観客として呼び込む構えだ。記念すべきリーグ開幕戦(ビックカメラ高崎-トヨタ自動車)も、月曜の3月28日にZOZOマリンスタジアムで行うことが決まっている。また、リーグのタイトルパートナーとなった家具大手「ニトリ」をはじめ、各スポンサー企業の協力も取り付け、態勢は整った。
ソフトボールは次回の2024年パリ夏季五輪で、再び実施競技から除外される。2028年ロサンゼルス五輪からの復帰を目指すことになるが、島田チェアマンは「東京五輪で金を取れたことはとても良かったし、追い風になっていることも確かですが、われわれの目標はあくまで五輪に頼らず、リーグそのものを盛り上げ、競技人口を増やすこと。そうなれば結果的に、五輪に戻る可能性も高くなるよね、という話です」と言う。「各チームの形態はこれまで通り実業団ですが、われわれ運営側のリーグの人間はプロとしてやっていきます」とキッパリ。不退転の決意でリーグ初年度に臨む。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)