「私は割とお喋り好きです」江川卓氏が“YouTubeの世界”に飛び込んだ理由
Full-Countでロングインタビュー、スポーツニュースで語りきれなかったポイントを紹介
巨人OBで野球解説者の江川卓氏がこのほど、Full-Countのインタビューに応じ、人気YouTubeチャンネル「江川卓のたかされ」の開設経緯から現役時代の秘話、ロッテ・佐々木朗希投手への期待などを明かした。全4回に渡るロングインタビューの第1回は、なぜ江川氏がYouTubeの世界へ飛び込んだのか――。そこには野球の奥深さを届けたいという気持ち、ファンへのリスペクトがあった。【聞き手・楢崎豊、宮脇広久】
今年の1月11日、YouTubeチャンネル「江川卓のたかされ」がスタートした。“昭和の怪物”と呼ばれた江川氏と“平成の怪物”と称された松坂大輔氏の対談から始まり、名勝負を繰り広げた元阪神・掛布雅之氏も登場――。話題となった。登録者数は16万人を突破。スポーツニュース番組を“卒業”し、YouTubeの世界にやってきた江川氏の巧みなトークがファンの心を掴んでいる。
――YouTubeを始めると聞いた時、正直、驚きました。楽しみでした。まず、なぜYouTubeに興味を持たれたのか、チャンネルを開設したきっかけなどを教えてください。
「テレビの時代が長かったのですが、YouTubeという世界があることを色々な方から聞きました。テレビは多くのスポーツを放送させていただく関係上、野球の時間、尺が昔に比べると、どんどん短くなってきました。打ち合わせで話をしたことが、全て話すことができなくなってきた。そこは私にとって大きかったです。とりあえず(YouTubeには)時間制限がない。自由に話していいということなので、それで一度やらせていただくことになりました」
――収録をされて、新しい発見などはありましたか?
「来ていただくゲストの皆さんが、本当にいい方ばかりなので、話しやすいです。だから、話がよくそれてしまうんですけどね(笑)。ただ、それるということは僕の中では良いことで、どんどん話が発展していっている気がしています。そういう意味では、自分の中でも、気持ちよく仕事をさせていただいています」
――江川さんがテレビでもう少し踏み込みたい部分と、野球ファンが求めるものは同じかもしれません。
「テレビを批判しているわけではありません。例えば、今日の試合のポイントが3か所あるとします。オンエア(放送時間の都合上)で1か所、2か所しか紹介できないことがあります。今日(の放送は)は時間的に難しいとなった時に、いくつかのポイントを捨てないといけないのは、少しもったいないなと。こちらも喋り足りなかったと思うことはもちろんありましたね」
――その3つのポイントが1試合の中で連動しているケースもあります。例えば3打席目のポイントは実は1打席目に伏線があるということも多いです。
「そういったところですね。これを見せないと、ここがわかんないですよというのがあるんです。時間的に難しいとなったときは、喋りでフォローをするのですが、伝わりづらいところもありました。まぁ、でも今はあっちも、こっちも喋るんで(話が発展しすぎて)全然違う方向に行っちゃうことはありますけど(笑)」