ダイエーでもあった“ハイタッチ拒否事件” 新井宏昌氏が振り返る「こんな外国人、初めて見た」

試合前のフリー打撃で、ど真ん中のストライクしか打たないバルデス

 新井氏がダイエーの打撃コーチに就任した2003年。チームは歴代最高の打率.297をマークし、井口、松中、城島、バルデスの4人が100打点以上を挙げる「ダイハード打線」でリーグ優勝、日本一を果たした。だが当時、主軸として活躍していたバルデスは、試合前の打撃練習で横柄な態度を何度も見せていた。

「バルデスは試合前のフリー打撃で、ど真ん中のストライクしか打たなかった。内角、外角のストライクゾーンは見逃して不機嫌になる。これはイカンなと思ったので彼には『好きな打撃投手を選んで打っていいよ』と伝えました」

 それでも、バルデスの態度は変わらなかった。しまいには「アライがわざと打撃投手に難しいボールを投げろと言っている」と言われる始末。シーズンでホームランを打った際にもベンチ前で王監督にはハイタッチを行うが、新井氏が出迎えると手を下げることもあったという。

「良い打撃投手がいるチームは打撃も良くなる。打撃投手を壊してほしくない思いが強かった」

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