亜大の20年ぶりV引き寄せた“ノーサイン”での本盗 場内騒然の激走は「練習していた」

亜大・和久本澪【写真:中戸川知世】
亜大・和久本澪【写真:中戸川知世】

亜大が9年前のリベンジ、6回には単独ホームスチールで追加点

 全日本大学野球選手権大会の決勝が12日、神宮球場で行われ、亜大が7-1で上武大を下し、20年ぶり5度目となる優勝を決めた。さらに6回2死三塁からは、三走の和久本澪外野手(3年)が単独で本盗を成功させスタンドは騒然。和久本は試合後「いつも練習していたこと」と“激走”を振り返った。

 3回に代走で途中出場していた和久本は6点リードの6回、1死から二塁打で出塁すると、内野ゴロの間に三塁へ進んだ。そして3番・藤江亮太内野手(4年)の打席で、投手の加藤泰靖(4年)が3球目を投じるタイミングでスルスルとスタート。球場のどよめきとともに本塁ヘッドスライディングすると、変化球がワンバウンド。捕球した捕手がタッチに行くもセーフとなった。

 この“大技”は何とノーサインでの敢行だった。2死三塁の場面、三塁手はベースに付かず後ろに守り、リードを大きく取れた。足を上げてから投げる右投手の隙をつき、ホームに突入した。「成果を大舞台で出せてよかったです。(3塁ベースコーチの)徳田コーチにクイックのタイムが2.4秒以上だと言われた。2.4秒以上では行けると練習していた。思い切っていきました」と納得の表情だった。

(上野明洸 / Akihiro Ueno)

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