腰痛に他球団は難色も…阪神は「獲る」 井川慶が大学進学を“翻意”した意外なワケ

大学進学希望も一転プロ入り「単純に就職先が阪神タイガースだった」
秋を迎えてドラフト候補として注目されていたが、当初は大学進学を希望していた。ただ、その大学の練習を視察した時にあまりにも厳しい内容だったため「僕は大卒が欲しかったのですが、練習を見て、これは無理だなと(笑)。ギリギリでプロにいきますと監督に伝えました」と、直前でプロ入りを表明した。
阪神、日本ハム、ロッテが上位で指名するということを耳にしていたが、一番熱心だったのがタイガースだった。他球団にとっては腰痛がネックとなっていたが「阪神は『選手生命に関わるような怪我じゃなかったら獲る』と言ってくれたようです。ドラフト前に大学病院で検査にいって問題なかった」。
1997年のドラフト会議で阪神から2位指名を受け入団。もし他球団が指名していれば社会人行きを公言していたが「僕はどのチームでも良かった」と明かす。小学生から野球を続け、念願のプロ入りとも思えたが「本当にゴールはプロ野球選手じゃなかった。大学にいって社会人でも野球をしながら仕事ができればいいなぁと思っていたので。単純に就職先が阪神タイガースだった」。
高校時代は怪我と向き合いながら、チームメートのために投げ抜いた井川氏。プロ野球選手になってからは届かなった甲子園の舞台で躍動することになる。
(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)
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