大阪桐蔭・西谷監督は“言葉の達人” 歴代主将が振り返る日本一の「人心掌握術」

大阪桐蔭元主将の廣畑実さん(左)と水本弦さん【写真:白永崇大】
大阪桐蔭元主将の廣畑実さん(左)と水本弦さん【写真:白永崇大】

「あんな顔見たことない」…西谷監督の「目が一番輝く」綱引き

 大きな体と何事にも動じない雰囲気が印象的な名将は、普段の姿や素顔のイメージが湧かない。どのように選手を指揮し、最強チームを作り上げているのか。大阪桐蔭高の歴代主将2人が、西谷浩一監督について語った。チームの士気を高めるテンポの良いノックに、選手の心をつかむ言葉。監督の手腕は、試合の采配だけではなかった。

 大阪桐蔭の西谷監督は今春の選抜高校野球大会でチームを優勝に導き、甲子園で歴代2位の通算61勝を記録している。試合に勝っても負けても淡々と結果を受け入れる表情と言葉からは、本音や素顔が見えにくい。しかし、最も身近にいる選手たちは西谷監督のすごさを肌で感じている。

 2011年に主将を務め、現在は野球塾やYouTubeで技術やトレーニングを指導している廣畑実さんは、西谷監督が選手のモチベーションを上げる術に長けていたと語る。「表情や感情をはっきり出すことは少ないですが、時々行う内野ノックではテンポを大事にしていました。リズムが良いので選手の気持ちが乗っていきます。とにかく声が大きくて、『腹から声を出すというのは、こういうことか』と知りました」。

 大阪桐蔭は豪快な打撃が印象的だが、西谷監督は守備を重視してチームをつくっている。ノックの際、重要なポイントはマイクを使ってチーム全体に伝え、時に自らバットを握る。

 廣畑さんが「監督の目が一番輝く」と話すのは、綱引きの練習。2人の選手がそれぞれ綱の両端をつかんで引っ張り合うメニューで、足腰や腕の筋力を鍛える目的がある。西谷監督もこの練習に時々参加。大きな体を生かして選手たちを負かす姿に、廣畑さんは「見たことのない顔で綱を引っ張っています」と笑顔で振り返る。

野球ノートに書く文字の大きさなどで選手のコンディションを把握

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY