ENEOS田澤純一、加入後初登板でチーム最速146キロ 「若いヤツらは何やってるんだ?」

オールフロンティアとのオープン戦に登板したENEOS・田澤純一【写真:佐藤直子】
オールフロンティアとのオープン戦に登板したENEOS・田澤純一【写真:佐藤直子】

オールフロンティアとのオープン戦で2か月半ぶり実戦登板

 ENEOSに新加入した田澤純一投手が11日、川崎市内で行われたオールフロンティアとのオープン戦で復帰後初マウンドに上がった。1回を投げて1安打無失点。試合後、田澤は「(加入後)初めてのマウンドだったので、緊張感なども踏まえて言えば、抑えられたよかったと思いますが、反省点もありました」と話した。

 2か月半ぶりの実戦登板だった。今季は5月からメキシカンリーグのドゥランゴ・ヘネラルズでプレーしたが、6月22日に戦力外となり、30日に帰国。7月上旬からENEOSのグラウンドを借りて、いつオファーが来ても対応できるように自主トレーニングを積んでいたものの、実戦登板からは遠ざかっていた。

 3点リードの7回に3番手としてマウンドに上がり、久しぶりに打者と対戦。2アウトから「ストライクを取りにいった」という初球のスプリットを右前に運ばれたが、続く打者を初球で右飛に仕留めて、9球でイニングを締めた。右腕は「いい緊張感を持って投げられた。この緊張感がなくなったら辞めるべきかと思うので、この緊張感を持って投げられているのはいいこと」と笑顔を見せた。

 この日の登板について大久保秀昭監督は「まあまあ良かったんじゃないですか」と及第点を与えた。指揮官の目を引いたのは、2人目の打者を一塁線のゴロに打ち取った時の動きだ。「一塁のベースカバーに行く時、瞬間的な動きができていた」と評価し、投球内容も「リズムがいい」「見た感じでは衰えてはいる様子はなかった」。ここから10月の社会人野球日本選手権に向けて、田澤自身に「状態を上げるペースは任せていきたい」とした。

 球速は最速146キロを記録。この日、ENEOSでマウンドに上がった4投手の中で最も速かった。大久保監督が「ここから状態が上がれば150キロ出るのでは、という楽しみはありますね」と目を細めれば、田澤は「(現段階で146キロが)出てよかったなと思う」と手応えあり。同時に「逆に言えば、僕みたいなオジサンが一番速いって、若いヤツらは何やってるんだ? って」と笑いながら、年齢が一回り近く違うチームメートたちに檄を飛ばす。大久保監督も「触発されて若い選手が上がってくるといいですね」と“田澤効果”に期待する。

 次回登板は15日の関東選抜リーグの予定。「今までシーズンとして戦っていたので、大会に向けて調整するのは久しぶりのこと」という田澤。日本選手権に向けて「監督が必要とする場面でしっかり投げられるように、自分のやるべきことをやって状態を上げていきたい」と意気込んだ。

(佐藤直子 / Naoko Sato)

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