5か月経っても見られない最終回の映像…東海大相模の庄司裕太&求航太郎が見据える“未来”

決勝のマウンドに上がった東海大相模・庄司裕太【写真:荒川祐史】
決勝のマウンドに上がった東海大相模・庄司裕太【写真:荒川祐史】

兄も通った東海大相模のタテジマに憧れて中学受験

 このとき、小学5年生の庄司少年もアルプススタンドで東海大相模の応援をしていた。準々決勝の花咲徳栄戦を除く4試合を、家族とともに観戦した。「タテジマのユニホームがかっこいい。お兄ちゃんが立てなかった甲子園のマウンドに、自分が立ちたい。その想いで、中学から東海大相模を受験しました」。

 高校2年春にチームは選抜大会優勝を果たしたが、庄司はメンバー外。頭角を現したのは、自分たちの代になってからだ。秋の関東大会では、13回1/3で2失点とチームを救うピッチングを見せると、走り込みを中心とした冬場のトレーニングで心身ともに一回りも二回りも大きくなり、夏の好投につながった。

 背番号1を着けていた求航太郎が、ライバルでもあった庄司の成長を認める。「はじめは悔しかったんですけど、庄司の伸び方を見ていると、すごいなというのがあって、庄司が投げているときは安心して守ることができました」。主に投手指導を担当する長谷川将也コーチも「春から夏にかけても、しっかりと練習を重ねることができたので、あのぐらいは投げてくれると思っていました。期待通りのピッチングです」と評価する。

 高卒でのプロ入りも視野にあったが、夏に負けた時点で、大学進学に切り替えた。切磋琢磨してきた求、庄田聡史の投手陣、副主将の笹田海風とともに東海大に進む。夏休みを終えてからは、現役時代と同じように、野球部の寮に住み、下級生とともに練習に参加している。実家から学校までは30分もあれば着くが、あえて帰っていない。ウエートトレーニングの量を増やした効果もあり、体重が4キロ増えて86キロに。182センチ86キロの堂々たる体格を誇る。

「寮にいるほうが、いっぱい練習ができるし、3年生もいるので楽しいです。大学では、自分が主戦として活躍して日本一になりたい。まずは、ストレートの平均球速を140キロ台後半にまで伸ばすことが目標です」。4年後のプロ入りを目指し、視線はすでに大学野球に向いている。

求航太郎は大学でも二刀流に意欲「両方求められる選手に」

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