村上宗隆が“豹変”する瞬間を目撃 グラウンドで鳥肌が立った「現役最後の日」

昨季限りで現役引退した坂口智隆氏【写真:荒川祐史】
昨季限りで現役引退した坂口智隆氏【写真:荒川祐史】

昨年限りで現役を引退した坂口智隆氏、引退試合での歴史的一発は「鳥肌が立った」

 昨季限りで現役を引退した元ヤクルトの坂口智隆氏が、野球人生のなかで最も衝撃を受けたのは、昨季史上最年少で3冠王を獲得した村上宗隆内野手との出会いだった。“最後の近鉄戦士”と呼ばれた男の野球人生を振り返っていく連載の最終回は「後輩に感謝した、歴史的な引退試合」。

 坂口氏がキャリアハイの成績を残した2018年。その5年後に球史を塗り替える男と同僚になった。ドラフトではヤクルト、巨人、楽天が競合し、外れ1位で入団した村上の第一印象を「入った時から『これはものが違う』と思った。彼は1年目のほとんどはファームでしたが、そこでもしっかりと成績を残していた」と振り返る。

 1年目の村上は2軍で、6月に山田哲人以来となる高卒新人による月間MVPを獲得。その後も結果を残して9月16日に1軍初昇格を果たすと、同日の広島戦に「6番・三塁」で先発出場。2回の第1打席でプロ初打席初本塁打をマークし、周囲の度肝を抜いた。

「打つかなぁと思っていたので、ホームラン自体に驚きはなかった。でも、いきなり1軍投手の変化球を拾ってスタンドイン。これは凄いなと。2年目、3年目は三振の数が多いと周囲は言っていましたが、高卒2、3年目に何を求めるんだと思った。36本(19年)、28本(20年)を打ってること自体が凄いだろって思ってました」

球界を代表する打者に成長した村上の凄さ「どんどんバージョンアップしていく」

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY