ダルビッシュと投げ合って分かったエースとは 背番号1に必要な“責任とプライド”
滝川二の服部大輔監督は、2003年夏の甲子園でダルビッシュと投げ合った
春夏通算7度甲子園に出場している滝川二(兵庫)の監督に今月就任した服部大輔氏は「バッテリーを中心とした守り勝つ野球」を掲げ、甲子園を目指す。高校時代に平安(現龍谷大平安)の左腕として、東北のダルビッシュ有投手(パドレス)と投げ合った経験を踏まえ「背番号1を背負うには責任、プライドが必要」と語る。
お互いのプライドがぶつかり合う死闘だった。2003年夏の甲子園の3回戦。2年生エースの平安・服部、東北・ダルビッシュが息詰まる投手戦を演じた。2人合わせて32奪三振(服部17奪三振、ダルビッシュ15奪三振)。壮絶な投げ合いは、ワンチャンスをものにした東北が延長11回1-0でサヨナラ勝ちを収めた。
「私が良かったというよりも、先輩方が導いてくれて結果を残した感じです。サイン通りに投げるだけだった。ですが、最上級生になり苦しんだ。エースとして考え方、リード面など引っ張る立場を知らなかったことが原因です。背番号1を背負う責任を感じたのはそれからでした」
だからこそ、指導者になってからも背番号「1」を背負うエースに対して求めるものは大きい。近年は球数制限が設けられ、複数投手制が当たり前の時代になったが「エースと呼ばれる投手はどこまでいっても1試合を任せられる存在。先発したら完投という意識を持ってやってほしい」と、伝えているという。
もちろん、過度な投げ込みや連投を押し付けている訳ではない。エースとはチームの誰もが認める存在。練習態度、私生活を含めてプライドと責任を持ってほしいと考えている。