悩む投手に「ストライク入れろ」は禁句 客のため息に委縮…元中日エースの逆転発想

3人の息子育てる野球パパ…アドバイスを求められたら?

 現役時代、ボールが続いてスタンドから落胆の声が聞こえると、余計にストライクが入らなくなった経験がある。その場合は打者との勝負に集中し、ストライクを取る意識を減らしたという。「試合中は特に、指導者が選手にプレッシャーをかけたり、上から押さえつけたりする言葉を避けてほしいと思います。選手目線で声をかけて、選手を否定しないことが大事だと思います」と語った。

 3人の息子を持つ野球パパでもある。自身の息子が試合でストライクを取れずにアドバイスを求められても、最初から自分の考えを伝えないという。息子に「なぜ、ストライクが入らなかったと思う?」と質問し、その答えに対してヒントを与える。

 例えば、息子が「足が動かなかった」と話せば、「試合前に腿上げをしてみようか」と提案する。そして、技術的な修正点を指摘する場合は「自分の肩幅の中で投げる意識を持つと良いかも」などポイントを1つだけ伝える。「色々とアドバイスしても子どもには理解できませんし、フォームを意識させすぎるのも良くないと思っています」。指導者や保護者の言葉で選手のパフォーマンスは変わる。

(間淳 / Jun Aida)

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