文字通りの「縁の下の力持ち」 パ・リーグTVの「裏側」を支える人々

今やファンに定着しつつある「パ・リーグTV」も始まりは苦難の連続

 パ・リーグ6球団のファンにはすっかり浸透しつつあり、さらに交流戦でセ・リーグのファンにも名前が知れ渡り始めている「パ・リーグTV」。一般ファンだけでなく、メディアの人々、さらに選手たちも利用しているほど、野球ファン・関係者の間で、その存在は大きくなりつつある。

 そもそも「パ・リーグTV」とは何か、初めにおさらいしておきたい。「パ・リーグTV」とは、年間約450試合を超えるパ・リーグ主催試合がPC・スマホ・タブレットでライブ視聴できる、会員数は約7万人のサービス。ライブを見逃しても、あとから過去の試合を振り返ることもでき、ホームランやファインプレーといったワンシーンは無料で配信されていて、誰でも「野球」をエンターテインメントとして楽しめる。さらには珍プレー集や好プレー集など独自の視点でまとめた動画も、一部でカルト的な人気を誇るという。

 「インターネットライブ」は、昨今ではもはや当たり前のようなサービスとなってきた感があるものの、パ・リーグTVがスタートした2012年は珍しいサービスであった。同時に、サービスの開始に至るまでは、さまざまな困難が予期せぬものも含めて降って沸くなど、苦難の道のりであったという。

 「まさに『あゝ野麦峠』でしたね」。パ・リーグTVのシステムを構築した、株式会社富士通システムズ・ウエスト(FWEST)の堀内修一氏は、感慨深げに当時を振り返る。堀内氏はパ・リーグTVのサービス開始前、2011年春の準備段階からこのプロジェクトに参加している古参メンバーだ。

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY