前代未聞!? 米で「9-2-5-6」のトリプルプレー発生「大混乱」「ただ間抜け」
米大学野球で起こった珍プレー、MLB公式は「トリプルプレーは混乱を起こす」
なかなかお目にかかることがない野球のトリプルプレー。先日、メジャーリーグでは今季初のトリプルプレーが起こったが、米大学野球の世界では前代未聞とも言える“9-2-5-6”のトリプルプレーが発生し、話題となっている。
この、世にも珍しいトリプルプレーが完成したのは、24日(日本時間25日)に行われた米大学野球での一戦。カリフォルニア州ストックトンでのウエスト・コースト・カンファレンスのセント・メアリーズ・カレッジ・オブ・カリフォルニア(SMC)対ロヨラ・メリーマウント大学(LMU)の試合の7回だった。
LMUは無死満塁のビッグチャンスを作り、ブランドン・シアラーが打席に立った。放った打球は痛烈なライナーとなって右翼へと向かった。この打球をSMCの右翼手エディ・ハウスはスライディングしてキャッチ。だが、キャッチ直前にボールはバウンドしており、これが「大混乱」のトリプルプレーの引き金となった。
右翼のハウスは、本塁へ送球し、三塁走者がまず封殺された。状況が把握できていないLMUの走者たちはそれぞれの塁にとどまったまま。三塁走者を封殺すると、捕手は三塁へ転送し、これで2アウト。さらに二塁にベースカバーに入った遊撃手へ送って一塁走者もアウトとなり、珍しい「9-2-5-6」のトリプルプレーが完成したのだ。
この驚きの三重殺にMLB公式サイトの人気コーナー「Cut4」も注目。「この大学野球のトリプルプレーは大混乱」と題して記事を掲載。「トリプルプレーは混乱を起こすことがあり、特にフィールドでカオスが発生した時はそうである」と伝え、このプレーを解説。さらに「これはただ間抜けである。右翼手が捕球したのか落ちたのか分からず混乱し、ダグアウトのコーチと選手たちはLMUの走者たちに走るように叫んでいた。ワイルドだった。この全てが。(ダグアウトの)彼らを見て。イニングが突然終わるのを避けようと無駄な努力をして、声がかれるほどに叫んでいる」と記している。
結果的にトリプルプレーを食らったLMUが3-2で勝利し、試合結果を左右するようなプレーにならなかったことが不幸中の幸いか。「Cut4」も「LMUライオンズは勝ったため、幸いなことに、このトリプルプレーを振り返って笑うことができる。そして、たぶん学ぶこともできる。学ぶことが鍵である」とまとめていた。