銀行員から駅員への“継投”で四国勢43年ぶり8強! 四国銀行が初の都市対抗「2勝」
接戦制し中川監督も感慨「今のチームがひとつにまとまってきた成果」
29日に東京ドームで行われた第91回都市対抗野球大会第8日目で、四国銀行が2-1でパナソニックを下し、創部初の8強入りを決めた。接戦を制した中川毅監督は、「今のチームがひとつにまとまってきた成果。補強の3選手も含め、四国の野球を盛り上げる気持ちで戦った証」と勝利を噛みしめた。
最後の打球が中堅手のグラブにおさまると、ベンチからナインが飛び出した。四国代表が8強に進出するのは、第48回大会に松山市代表で出場した丸善石油以来43年ぶり。歴史的な白星にスタンドは沸き、選手たちも抱き合って喜びを爆発させた。
26日に今大会初完封を記録したチームの大黒柱・菊池大樹投手が中3日で先発。4回3安打無失点と試合を作った。5回からは、JR四国からの補強・山本凌投手が救援。5回3安打1失点でパナソニック打線を抑えた。
社業ではそれぞれ法人営業を担当する菊池と、駅員としても働く山本。銀行マンから駅員につないだ継投で、チームとして初の都市対抗2勝を飾った。菊池は「四国銀行は8強に行ったことがないと聞いていて、この機会に歴史を塗り替えたかった。パナソニック相手に成し遂げることができてうれしい」と喜んだ。
打線は4回に4番・南武志捕手の右翼フェンス直撃の適時二塁打などで2点を先取。リードを最後まで守り切った。
(安藤かなみ / Kanami Ando)