「野球は年齢でやるスポーツではない」 黒田博樹ら40代の選手が示す可能性
怪我のリスクがある中、“アラフォー”で活躍できる選手たちが優れていることは?
日本では7年のブランクがあるため、相手は知らない打者ばかり。久々の日本でのシーズンへ向け、黒田が「不安しかない」と話す理由の1つだろう。しかし、対戦を重ねれば、投球の幅はさらに広がっていく。メジャーに比べ、日本では1シーズンで同じチームと当たる回数は多い。今後、黒田がより凄みのある投球を見せてくれる可能性は高い。
年齢はむしろ、グラウンド上では強みになる。巨人でも今年で40歳になる井端弘和内野手、高橋由伸外野手らが豊富な経験値を生かして開幕から好プレーを連発。的確な判断でチームをもり立てている。
では、年齢につきまとう問題とはいったい何だろうか。それは怪我のリスクだ。
ある選手は「年を取るにつれて、怪我が治りにくいし、しやすくなっている感じはあります」と漏らす。30代後半に怪我で選手生命を絶たれるケースは多い。その分、体のケアは慎重に、入念になる。
野球は年齢でやるスポーツではない。だが、怪我によって進路を阻まれるものだ。上記の3選手はもちろん、40歳近くまで第一線で活躍している選手は、日々のトレーニング、体のケア、食事の管理、アルコールの節制を徹底をしているケースが多い。大ベテランと呼ばれる選手たちには、その技術などに注目がいきがちだが、体が強く、そのために自らをコントロールできる精神力の強さが不可欠と言える。その点が人よりも優れているから、今でもグラウンドに立てているのだ。
黒田を初めとして、“アラフォー”の選手たちは今年、どんな活躍を見せてくれるのか。経験を生かしたハイレベルなプレーに期待したい。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count