突き付けられた新たな課題 四国IL選抜の次なる術とは?
キャピタルズ3連戦初戦で勝利し盛り上がったチームだが…
冒頭に改めて記す。「四国アイランドリーグplus ALL STARS」ケベック・キャピタルズ3連戦初戦の勝利。キャンナムリーグ3連勝は、日本の野球界に与えるインパクトを考えても実に大きなものだった。その理由は日本の野球カレンダーの寸隙を彼らが図らずも付いたからである。
整理してみよう。NPBは現在、「日本生命セ・パ交流戦」が終了し、再びペナントレースへ向かう上での小休止中。高校野球も夏の甲子園地方大会は沖縄大会こそ開幕したとはいえ開催ラッシュまでは少し間がある。大学も日米大学野球、社会人も都市対抗野球の話題に移行するまで少し時間を要する。さらに日本を代表する2大独立リーグの1つ、ルートインBCリーグも前期が終了したタイミング。MLBもフロリダ・マーリンズのイチロー外野手がMLB3000安打を達成するまではまだ時間がある状況。野球界は話題を求めていた。
加えて現在はキャンナムリーグのHPから日本に居ながらにしてライブ中継を見ることもできる環境。と考えれば10人・20人でない人数が「カブキJAPAN」「KABUKI SPIRITS!」の文字に関心を寄せるチャンスでもある。
では、はじめて四国アイランドリーグplusに関心を寄せた人たちが、このケベック・キャピタルズ3連戦2戦目を見た時、どのような感想を漏らし、次にどのような行動をとるのか。最終的な勝敗は時の運としても、特に序盤にその姿勢を全員が見せることはできただろうか。
12試合の激戦を通じ「対戦相手」への洞察には格段の進歩がみられている「四国アイランドリーグplus ALL STARS」であるが、そこから一段高いところからみた「対野球界、対世間」への洞察にはまだ課題が残る今回の内容・結果だった。