ビッグサブマリン、超飛ばし屋、そっくり兄弟…2017年は個性派ドラフト?

スカウト指摘「個性的な選手多い」…“慶応のおかわり君”は規格外の飛距離

 プロ野球はキャンプ真っ盛りとなっているが、アマチュア野球もプロ注目の各選手が球春到来へ向け、汗を流している。今年は怪物スラッガーの早実・清宮幸太郎内野手、初の「赤門1位指名」がかかる東大・宮台康平投手といった面々がドラフト戦線で注目を浴びる。ただ、あるパ・リーグスカウトが「今年は個性的な選手が多い」と指摘するように、一芸に秀でた魅力ある選手が隠れているのも、特徴の一つだ。なかでも、特筆すべき選手たちを紹介する。

 その筆頭となるのが、慶大の岩見雅紀外野手だろう。特徴は、この数字を見ればわかる。187センチ、107キロ。巨漢である。

 下級生時代には、さわやかな「慶応ボーイ」のイメージとは裏腹なイカつい丸刈り姿でリーグ戦に出場した。メディアに「慶応のおかわり君」との愛称をつけられた右の大砲は昨年、春秋通算で7本のアーチを放ち、現役トップの9本塁打をマーク。大学生では「超」が付く飛ばし屋だ。練習のフリー打撃では、まさしくピンポン球のように白球が飛んでいく。その様子は、プロ野球の外国人スラッガーとそん色ないレベルと言っていいだろう。

 規格外の破壊力ゆえに残した伝説は数知れない。過去にはアメフト部やラグビー部に勧誘され、東京六大学の歴代最多23本塁打を誇る慶大の先輩・高橋由伸(現巨人監督)が汗を流してきた練習場で場外弾を連発し、大久保秀昭監督が近隣住民に謝りに行くことも日常茶飯事だったという。

 ドラフト候補としては経歴も個性的だ。滋賀・比叡山高時代は47発をマーク。関西の強豪大学からの誘いもあったが、東京六大学でのプレーを見て、1浪の末にAO入試で慶大に入学した。大砲というと、打撃が荒いイメージだが、昨年は春秋ともに打率3割超え、通算打率も.337の数字が示す通り、コンタクト力もしっかりと持っている。

 右の長距離砲は西武・中村、日本ハム・中田らがいるが、プロ野球界では減少傾向にあるだけに、将来が楽しみな逸材だ。

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