重要性は開幕投手に匹敵 重要なファクターともなり得る「裏の開幕投手」

近年「裏の開幕投手」に課題残す楽天

【楽天】
2012年:塩見(前年成績:9勝9敗 防御率2.85)
2013年:田中(前年成績:10勝4敗 防御率1.87)
2014年:美馬(前年成績:6勝5敗 防御率4.12)
2015年:塩見(前年成績:8勝7敗 防御率4.71)
2016年:辛島(前年成績:5勝7敗 防御率4.58)

 2013年は第3回WBCの疲労を考慮し、エース・田中が開幕投手を回避。則本が開幕投手を、田中が「裏の開幕投手」を務めるという形で、シーズンがスタートした。結果的に両投手で30を超える貯金を作り、チームはこの年日本一の栄冠を手にしている。

 その日本シリーズでMVPに輝いた美馬が、翌年の「裏の開幕投手」に。その後は則本が開幕戦を投げる年が続き、2014年、2015年は塩見、辛島らが「裏の開幕投手」を任された。しかし日本一に輝いた翌年から、開幕2カード目初戦は3連敗となっている。この試合を安心して任せられる投手が台頭すれば、もう一度ペナントを掴む日も見えてくるかもしれない。

【埼玉西武】
2012年:牧田 (前年成績:5勝7敗22セーブ 防御率2.61)
2013年:牧田 (前年成績:13勝9敗 防御率2.43)
2014年:牧田 (前年成績:8勝9敗 防御率2.60)
2015年:岡本洋 (前年成績:2勝6敗 防御率4.06)
2016年:岸投手 (前年成績:5勝6敗 防御率3.02)

 埼玉西武は12年から14年まで、牧田が3年連続で「裏の開幕投手」を務めているのが特徴的である。この試合が重要であるからこそ、信頼のおけるピッチャーとして牧田が選ばれたのだろう。2015年は、十亀が故障明けで出遅れた影響もあり、岡本洋が先発した。

 2016年は、シーズン序盤の裏ローテが北海道日本ハム、福岡ソフトバンクと多く当たることから、両チームをやや苦手としていた菊池を開幕投手とし、岸を「裏の開幕投手」とする策をとった。この役割の重要性が垣間見える起用と言えるのではないだろうか。

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