優秀なリリーフと主軸を生かしきれず…データで今季を振り返る【DeNA編】
筒香&宮崎以外の野手は平均以下、なぜかホームで不安定な守護神・山崎康
次に、DeNAの各ポジションの得点力が両リーグ平均に比べてどれだけ優れているか(もしくは劣っているか)をグラフで示して見ました。そして、その弱点をドラフトでどのように補って見たのかを検証してみます。
グラフは、野手はポジションごとのwRAA(平均的な打者が同じ打席数立った場合に比べて増やした得点を示す指標)、投手はRSAA(特定の投手が登板時に平均的な投手に比べてどの程度失点を防いでいるかを示す指標)を表しており、赤ならプラスで平均より高く、青ならマイナスで平均より低いことになります。
レフト筒香、サード宮崎のプラスはありますが、他のポジションの得点力が平均以下で、特に捕手とショートの落ち込みが目立ちます。セカンドの得点力増強のためソトをセカンドに配置するなどの工夫も見せていました。
イニングを稼げなかった先発投手陣はマイナス評価ですが、救援投手はプラス評価です。連投させることを極力避け、計画的な運用が功を奏している結果と言えそうです。またクローザーの山崎康晃は入団から4年連続で20セーブ以上をマーク、37セーブでセ・リーグ最多セーブ投手となりました。ツーシームでの空振り率は20%以上とその切れ味は健在で、被打率.197、WHIP1.03、奪三振率10.07と高水準の指標を示しています。
ただなぜか、本拠地以外での防御率は0.32であるにも関わらず、本拠地横浜スタジアムでの防御率は5.08。特にセ・リーグの相手本拠地では防御率0.00なのです。理由は定かではありませんが、いずれにせよホームでの環境整備は一考の余地がありそうです。