日本野球科学研究会でシンポジウム 女子野球の未来、課題について提言

日本が世界の女子野球の手本になるリーダーシップを

 2人目は、侍ジャパン女子代表監督の橘田恵氏だ。橘田氏は監督として選手を理解し、選手とのコミュニケーションを重視した。侍ジャパン女子代表は今年ワールドカップで6連覇を果たしたが、野球の実力だけでなく「全てにおいて世界一」を目標に、日本が世界の女子野球の模範となってリーダーシップをとるために努力した。

 女子野球は、男子とは異なる文化、人間関係を持っている。男子では、絶対的な権限を有する指導者が上意下達で指示を行うが、女子は選手個々が納得しなければ指導者の指示に従わない傾向がある。

 今回のW杯に向けて、橘田氏は「選手に納得してもらい、物事を進めていくこと」を心掛けたという。そして、6連覇を果たした日本が、今後目指すべきこととして下記の3点を指摘した。

1.日本代表としての実力と立ち居振る舞い(国際マナー)
2.正しい野球(ベースボール)の普及と見本になるプレー
3.女子野球普及のための国際貢献、外国人選手の招聘、指導者の派遣

 さらに「勝利するだけでは世界のリーダーとは認められないだろう」と強調。国内の女子野球発展に向けては、「とにかく、身近なファンを増やすこと」が大事だと訴えた。

「なでしこジャパン」の女子サッカーもかつてマイナースポーツだった

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