「たかがゲーム」からの認知度アップへ 知ってほしい「eBASEBALL」の魅力

日本での認知度はまだ低い「1回見てもらったら絶対に面白いと思ってもらえる」

 それでも「eBASEBALL」を始め、eスポーツは日本での認知度はまだまだ高いとは言えない。一般社団法人日本eスポーツ連合の公式サイトではeスポーツについて「『エレクトロニック・スポーツ(electronic sports)』の略で、広義には、電子機器を用いて行う娯楽、競技、スポーツ全般を指す言葉であり、コンピューターゲーム、ビデオゲームを使った対戦をスポーツ競技として捉える際の名称」と定義している。格闘ゲームやアクションゲームなど使用されるソフトのジャンルは幅広く、世界では1年で億単位の賞金を稼ぎ出す各分野で活躍するプロゲーマーも存在する。

 日本でも2019年に行われた「いきいき茨城ゆめ国体」の文化プログラムでは国体史上初となる都道府県対抗によるeスポーツ選手権が開催され、2020年の「燃ゆる感動かごしま国体」でも引き続き開催が決定するなど、その競技性がゲームユーザー内だけではなく広く認められつつあることは間違いない。さらに、鹿児島国体からは競技タイトルに「eBASEBALL」で採用されている「実況パワフルプロ野球」が追加され、少年向けの野球教室もあわせて実施される見込み。リアルとバーチャルの野球が連動してイベントを盛り上げる初の試みにも注目が集まり、「eBASEBALL」にとっても追い風となりそうだ。

 広がりを見せるeスポーツと「実況パワフルプロ野球」の世界。1月25日に行われる「eBASEBALL プロリーグ SMBC e日本シリーズ」のチケットは出場チームが決定する前にすでに完売となっており、都内の映画館でのパブリック・ビューイング企画も決定するなど盛り上がりを見せている。プロとして第一線で戦う木村は「たかがゲームだと思われているかもしれないが、1回見てもらったら絶対に面白いと思ってもらえる」と自信を口にし、ファンに来場を呼び掛けた。今はまだ駆け出したばかりの「eBASEBALL」。これからの盛り上がりにより一層期待したい。

(安藤かなみ / Kanami Ando)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY