少年野球「ポニーリーグ」も苦渋の決断 大会中止と練習禁止を通達「見通しがつかない」

日本ポニーベースボール協会の那須勇元事務総長「率直に言って見通しがつかない」

 また、各地の連盟に向けて「新型コロナウイルス感染症対策」と題したマニュアルを送信。症状や感染経路などをわかりやすく説明し、チーム集合前、集合時、移動時、球場到着時、チーム活動中、自宅到着時などにどのような対応をすべきかを細かく説明している。

 ポニーリーグは、選手数約2000。中学レベルの主要な硬式野球4団体では一番小さいが、原則として大会はすべてリーグ戦、12人そろえば1チームとし、チームの全員が試合に出場する、「リエントリールール」で一度試合から外れた選手も再度出場可能。さらに球数制限を導入。国際標準バットや、試合中の言動マナーに関するイエローカードの導入などの先進的な施策を推進し、近年、選手数が増加している。

 日本ポニーベースボール協会の那須勇元事務総長は、今後の見通しについて

「率直に言って“見通しがつかない”の一言です。現段階では4月中の再開は無理だと考えています。5月以降、特に今年が最終年度となる中学3年生に対して“二度と戻らない今の、かけがえのない思い出作り”を必ず成し遂げるようにだけはしたいと考えています。協会の最大行事である全日本選手権大会の開催に向けて、可能な限りの調整をしたいと考えています」と話した。

 春になったのに、野球も練習もできないのは、野球少年にとってつらいことではある。しかし、子供の健康を守り、感染を拡げないことも指導者の責務だ。子供たちへの理解を進め、全員で来るべき「球春到来」を待ちたい。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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