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捕手にだって「投球制限」を設けるべき? 子供たちを守るために知っておきたい指導者知識

投球制限という言葉が、認知されはじめている野球界。主に投手について語られることが多いが、問題を抱えるのは投手だけではない。野球における肩肘の障害を専門とする慶友整形外科病院スポーツ医学センター長の古島弘三医師による連載「教えて!古島先生」第8回では「捕手や野手の投げ過ぎにも気を付けた方がいいですか?」という質問を投げかけてみた。気になる先生の答えは……。

日本屈指のTJ手術執刀医・古島弘三医師に編集部が聞く10の質問・第8問

 投球制限という言葉が、認知されはじめている野球界。主に投手について語られることが多いが、問題を抱えるのは投手だけではない。野球における肩肘の障害を専門とする慶友整形外科病院スポーツ医学センター長の古島弘三医師による連載「教えて!古島先生」第8回では「捕手や野手の投げ過ぎにも気を付けた方がいいですか?」という質問を投げかけてみた。気になる先生の答えは……。

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 徐々にチームの活動が再開し、子どもたちに笑顔が戻ったが、一方でより強度の高い練習を行うようになり、故障のリスクにも注意を払っておきたいところだ。

 「投球制限」という言葉を耳にする時、その対象として語られているのは主に「投手」だ。確かに、投手は投げることが専門だが、同時に捕手や内外野手もまた、数多くの送球を行っている。あまり数は多くないが、捕手や野手でも肘の靱帯を痛め、トミー・ジョン手術を受ける選手もいる。投手に限らず、その他のポジションの選手も、肩肘のケアや投げ過ぎには注意した方がいいのだろうか。

 古島医師によると「小中学生が持つ障害のタイプは、ポジションによってあまり変わりはありません」。多くの野球少年たちが悩まされるのが、離断性骨軟骨炎(OCD)という肘の障害だ。まだ大人の骨になっていない肘の軟骨に、投げ過ぎなど過度の負荷がかかり、軟骨が壊死したり剥がれ落ちたりし、痛みを発するものだ。OCDは、一般に言う「野球肘」の代表例でもある。

 昨年、古島医師が小学生軟式野球の全国大会で約860人に肘のエコー検診を行ったところ、興味深い結果が見られたという。

「障害の発症率は当然、投手、捕手が圧倒的に多いです。ただ、内野外野は少ないとは言え、ゼロではない。これも練習量が多ければなるんですね。メディカルチェックをしてみると、投手と捕手を兼任している選手は、障害の既往率が約8割でした。投手だけだと75パーセント、捕手だけだと72パーセント、内野外野だと55パーセントくらい。全国大会に出るチームの選手たちは、このくらいの割合で故障しているんですね」

 野手でも5割を超える選手が、現在も肘を故障している、もしくは過去に故障していた既往歴を持つという。全国大会に出るチームは練習や試合を多くこなしているとはいえ、大人は注意喚起を求められるデータではあるだろう。

 動画では古島医師が考える、肩肘に負担の少ない野手の練習方法についても語られている。

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