台湾・味全で奮闘する田澤純一 ただ1人の外国人守護神としてリーグトップ4セーブ

葉君璋監督「球速も出ており、状態は悪くなかった」

 しかし、31日の楽天戦では一転して苦しい投球となった。田澤は2-1と1点リードの9回に登板、スプリットの制球が今ひとつであった中、先頭、元ソフトバンクの陽耀勲に右前打を打たれ、2死三塁のピンチを招くと、林泓育にカーブを叩かれ、サード強襲の同点打(記録は左前打)でセーブ失敗、さらに不運なヒット、敬遠で満塁とされると、147キロの直球を林承飛に左中間に運ばれサヨナラ負け、初黒星を喫した。田澤は自身を責めたが、葉君璋監督は「制球がいい分、狙い撃ちされやすいという点はあるが、球速も出ており、状態は悪くなかった。(同点打も)サードは捕れたかもしれない」とかばった。田澤の現時点(4月6日時点)の成績は、8試合登板、8回1/3を投げ、0勝1敗4セーブ、防御率2.16となっている。

 台湾プロ野球の外国人枠は3人だが、今季から1軍参入した味全は特例として1人多い4人となっている。ただ、4人共に投手ないし野手とすることは認められていない。現状、味全は投手3人、野手1人となっている。4月上旬にも昨年、KBOの起亜で11勝をあげた先発型右腕ドリュー・ギャグノンの1軍昇格を予定しており、現行3人いる外国人投手のうち1人が2軍降格となる。ただ、中継ぎで規定投球回数以上投げているウッドールが降格となる見込みで、当面、田澤の守護神の座は安泰といえそうだ。

 初黒星の際は田澤をかばった葉監督だが、田澤の「無双」ぶりについて問われた際には、奇しくも田澤と同じく「打者もまだ慣れていない」と述べており今後、打者が研究してくるなかで、安定したパフォーマンスを発揮していく必要はあるとしていた。

 また、現在リーグで外国人クローザーを起用しているのは味全のみだ。味全は今季1軍参入初年度で、成績だけを追い求めてはいないとはいえ、イニングイーターとして計算できる先発投手が少ないチームにおいて、田澤は外国人守護神として存在感をみせていかなければならない。

 日本選手が海外でプレーする際、しばしばリーグのレベルの違いが話題となるが、こうした外国人枠争いのプレッシャー、5球団ならではの同じ打者との対戦回数の多さ、高温多湿の気候など、台湾特有の過酷さもあり、元メジャーリーガーだから活躍して当然というほど楽なリーグではない。ただ、田澤には、これらを乗り越え、シーズンを通じて、味全の守護神として活躍する姿をみせてもらいたい。

(「パ・リーグ インサイト」駒田英)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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