新潟県に女子野球を広めた女性の熱意が結実 開志学園が男女通じて初の全国制覇

新潟県女子野球連盟会長・頓所理加さん【写真:本人提供】
新潟県女子野球連盟会長・頓所理加さん【写真:本人提供】

創部9年目の開志学園は第22回高校女子硬式野球選抜大会で優勝

 女子野球“未開の地”に蒔いた種が大きく花咲いた。第22回高校女子硬式野球選抜大会(3月27日~4月2日、埼玉・加須市)を初制覇したのは創部9年目の開志学園だった。14年前まで“女子野球”という言葉さえ存在しなかった新潟に女子野球を広めた新潟県女子野球連盟会長の頓所理加さんは、静かに喜びを噛み締めている。

 男女通じて新潟県勢として初の全国制覇は、うれしいニュースになった。野球関係者と顔を合わせる度に「ありがとう」と声をかけられる頓所さんは恐縮しながら言う。「逆にこちらがありがとうございますと言いたいです。選手はみんな本当に野球が大好きで、すごく頑張っています。本当にうれしいですね」

 頓所さんがBBガールズ普及委員会を立ち上げて、女子野球の普及活動を始めたのは少年野球チームのコーチをしていた2008年だった。男子に混じってプレーしている女の子たちをBB(ベースボール)ガールズと呼び、女の子だけのイベントを初めて開いた。

「当時は新潟県内に女子野球という言葉はゼロだったんです。女が野球をするなんてという感じでした。小学生もまだ男の子が1チーム30人以上いるような時代で、女の子はその中で一人いるかどうか。試合に出ているような子はいませんでした。エースで4番という女の子が出てくるようになったのは5年くらい前からでしょうか」

新潟県女子野球連盟会長として2018年に女子硬式野球新潟大会をスタート

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