独立リーガーが見誤りがちな「現在地」 元四国IL理事長がポニーで説く“自発的な夢”

ポニーでは6カテゴリーでワールドシリーズ開催、海外の価値観に触れる機会を提供

 四国IL時代に行った取り組みで、今でも選手から感謝されるものがある。それが2015年、16年、19年の3度にわたり実施された北米遠征だ。四国ILで選抜チームを編成し、米独立リーグの所属球団と試合を行う約3週間の遠征には、増田、木下、岸、石井らが参加。「元メジャー選手と米国の地で戦った経験を非常にありがたく思って、人生が変わったとか、考えが変わったとか言ってくれるのは、本当に苦労してやった甲斐があったといつも思います」と振り返る。

 米国に本部を置くポニーでは、9歳から23歳までをカバーする6カテゴリーでワールドシリーズを開催。日本からも出場できるチャンスはある。また、日本協会では今年から少年軟式野球国際交流協会の事業を継承し、小学校低学年や女子選手にも世界を目指せる機会を提供。子どもの頃から海外の価値観に触れ、選択肢の幅を広げる場を設けている。

「国内で中学生を対象とする4つの硬式野球団体の中で、ポニーリーグは4番目と言われていますが、僕はこれが逆転して、ポニーリーグがスタンダードになる時代が来てもまったく驚きませんね。団体として苦しい時代があったからこそ、今は関わる人がみんなで一緒になって、いち早く現在地を見極めて、理想に向かって突き進んでいる。そして、中心には子どもを思う気持ちがあって、大人のエゴや勝利がすべてではない。メインストリームになる素地はあると思いますし、そうならないと意味がない。やっぱり万年野党ではいけないと思うので」

 少年野球界の新風が、いつの日かスタンダードと呼ばれるようになるため、坂口氏もまた新たなフィールドでのチャレンジを続ける。

(Full-Count編集部)

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