台湾球界に挑戦、田澤純一はいま何を思う… 刺激を与える“元近鉄戦士”の存在
台湾の新型コロナ感染者はほとんどいない、試合中のマスク着用は人次第
Full-Countをご覧の皆さん、田澤純一です。味全の一員としてマウンドに上がり、はや1か月半が過ぎようとしています。ご存じの通り、台湾は新型コロナウイルスの封じ込めに成功している数少ない場所ですが、その水際対策はかなり厳格です。日本から到着した日からホテルで隔離生活を送ったのは3週間。最初の2週間は完全隔離で、ホテルの部屋の中でできるトレーニングをし、残り1週間は球場で他者との接触がない時間帯に限定的な練習こそ許されましたが、それ以外は外出を許されず。旧正月も重なって、チームと合流できたのは到着から1か月くらい経った頃でした。
おかげで現在の台湾には新型コロナ感染者はほとんどいませんし、僕たちも球場に入る時のマスク着用と検温は必須ではあるものの、試合中のマスク着用はその人次第。ファンも客席から熱い応援で試合を盛り上げてくれています。
CPBLはどんな野球をするのか、興味を持っている方も多いと思います。アジアでは日本、韓国に次ぐ野球大国と言われますが、正直なところ、僕自身がNPBやKBOでプレーしたことがないので比較することはできません。ただ思うのは、アメリカの文化も、日本の文化も採り入れた野球をするということです。
僕が所属する味全は、葉君璋(イエ・ジュンジャン)監督が米インディアンスのマイナーでコーチ修行をした経験があったり、アメリカ人のグレッグ・ヒバードさんが投手コーチを務めることもあり、春季キャンプのスタイルは完全にメジャースタイルでした。新しいチームでみんなが手探り状態なので、チームの文化として根付くまでには少し時間がかかるかもしれませんが、目指す方向ははっきりしていると思います。
台湾は球場の雰囲気やスタイルもメジャーに近いと思います。味全の本拠地・天母球場こそ内野は人工芝ですが、他チームの球場は内野が天然芝になっています。マウンドは日本の独立リーグより硬めで、ボールの感触は日本に近いと思ったら、日本の「SAKURAI」というメーカーが作っているようです。