近大時代の佐藤輝明にあった「怖さ」 大商大ドラフト候補が“残像”から得たヒント
9日の福井工大戦に登場
「普通なら打者が投手に合わせ、打席に入って構えたりすると思うんですけど、それを逆にしました。投手が打者に合わすくらい。『自分に合わせろ』みたいな感じで、自分のペース、リズムでルーティンをしてから入るようにしてから、焦らなくなりました」
関西六大学野球春季リーグでは打率.350、11打点の活躍で最優秀選手にも選ばれた。同リーグで戦う同じくドラフト候補の151キロ右腕・北山亘基投手(京産大・4年)にも「打ちそう。懐が深いから投げづらい」と言葉をかけられたといい、周囲も福元の打席での雰囲気の変化を感じ取っている。
7日に行われた試合で大商大は東亜大に6-3で勝利したが、4打数無安打に終わった。それでも1打席目からゆっくりとバッターボックスに歩を進めていた。ベース板の上に重ねるようにバットを伸ばすルーティンからは、完全に自分のリズムで投手に相対していたよう見える。「しっかり修正したい」と臨む次戦は9日の福井工大戦。今度は佐藤輝明のような打球を見てみたい。
(市川いずみ / Izumi Ichikawa)
市川いずみ(いちかわ・いずみ) 京都府出身のフリーアナウンサー、関西大学卒。山口朝日放送アナウンサー時代には高校野球の実況も担当し、最優秀新人賞を受賞。学生時代はソフトボールで全国大会出場の経歴を持つ。