叱るよりも大切な“褒め続けること” 子どもたちの成長に必要な「成功体験の積み重ね」

失敗の指摘はほどほどに、小さな成功に大きな賛辞を送る

 失敗したくて失敗する選手なんていません。同様に、怒りたくて怒っている指導者もいないでしょう。それでも見過ごせないミスは起こるものです。そこで立ち戻るべきは、「取り組む姿勢」が正しかったかどうかです。

 人間誰しも、すぐには上手くなりません。何回も何回も失敗を積み重ねた先に成功があります。なので、選手が上手くなるためのミスをしたら「意識しているのは伝わったぞ! その調子だ」と褒めてあげましょう。「意識が伝わっただけでも成功だ」と成功のハードルを下げることで、選手はより多くの成功体験を経験し、成功する喜びを知ることができます。

 これは少年野球をする子供たちには、特に有効的だと考えています。小学生の間に「野球は楽しいスポーツ」だと認識できれば、その後の成長過程で意欲的に取り組むことが増えるでしょう。逆に「失敗したらすぐ怒られて楽しくない」と感じてしまえば、途中で辞めてしまうかもしれません。

 指導者側の思いが伝わらないようなら、このように指導の視点を変えてみるといいかもしれません。昨今は、体罰やパワハラなど指導の在り方が問われる中、どこまで強く言っていいものか分からないこともあると思います。そんな時こそ「褒めて伸ばす」ことに徹してみてください。選手の失敗を見つけたら、「しめしめ、また褒めるチャンスが増えたぞ」と思えるようになれば、子どもたちとの接し方が変わってくると思います。

 成功するまで失敗し続けた者しか、成功にたどり着くことはできません。選手が心の底から成功したと思えるようになるまで、根気強く褒め続けてあげてください。

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