やり方次第では「打てないまま」の危険性も… 打力を上げる“正しい素振り”とは
スローボールを打つ練習も効果的
素振りは基本的に1人で行うものという認識の方が多いかもしれません。ただ、それでは自分がどんなスイングをしているのか、視覚的に理解することは難しい。1人で素振りする場合には、鏡など自分のスイングが確認できるものの前で「真ん中をイメージしたけど、やや下を振っているな……」などと考えながら行えば、自分のイメージと実際のバットの軌道の乖離を修正しやすいでしょう。
保護者やチームメートにチェックしてもらうと、思っていることと実際にやっていることの違いに気付くことができます。今は、スマートフォンなどで簡単に動画を撮影できるので、動画を一緒に見ながら復習するのも効果的と考えられます。目標物がないとイメージが湧かないという場合にはホースを30センチくらいに切って、目標となるコースに構えて実際にホースの先を打つ練習をすると良いでしょう。練習の際、ホースを持つ側はバットが当たらない位置を確保して気を付けて行ってください。
スローボールを打つ練習も効果的です。山なりのボールは、ドアスイング(腕とバットが離れた状態で、ヘッドが遠回りするスイング)やヘッドが落ちたスイングだと捉えることが難しいため、ボールを捉えるためのスイングを考える練習にもなります。少年野球によくあることですが、遅い球だと待ち切れず前に突っ込んでしまうシーンも目立つので、自分のポイントに呼び込んで打つ練習としても効果があるでしょう。速球ではなく、90キロくらいのカーブマシンをひたすら打つ練習をする名門校もあるくらいです。
これまでの「ただ100回振るだけ」の素振りから「コースやバットの軌道を意識して100回振る」という素振りに変えてみてください。誰もが憧れる安打製造機に近づくことができるかもしれません。
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