プロの名手も繰り返す“平らなミット”での基礎練習 無駄のない守備の動きを作るには?
ボールはつかむのではなく、グラブに当てて素早く利き手に持ち替える
プロの内野手はゴロ捕球からのボールの持ち替えがスムーズ。素早く確実な握り替えができるようになるために、板状の特別なミットで反復練習することがある。ゴールデングラブ賞3度受賞の名手で、今季DeNAに復帰した藤田一也内野手も取り入れており、一連の動きは無駄がなく、とても滑らか。守備力向上を目指す小学校高学年以上の野球少年少女には取り入れてほしいメニューだ。
この“フラットミット”は、少年野球では段ボールやスリッパなどで代用しているかもしれない。ボールが収まるくぼみのないグラブで、キャンプなどで使用するプロ野球選手も時折見られる。打球に対してグラブを出す角度、位置、ボールをはじきにくいグラブのスポットを知る練習になる。
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プロの内野手の場合は、グラブでしっかりとボールを捕ってしまうと利き手に持ち替えて送球するのに時間がかかるため、併殺を取るべきところで取れなかったりすることもあるという。
ヤクルトやソフトバンク3軍でもコーチ経験のある野球解説者の飯田哲也氏によると「ボールはつかむのではなく、グラブに当てて素早く利き手に持ち替える。グラブは打球のスピードを殺す役割にとどめるのが理想です」と藤田のスムーズな動きについて解説。ゴロを弾いてしまうことが多い子、スムーズに送球に移れない子は、取り組んでみてもいいかもしれない。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)
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