ボールを怖がらずに捕るには? 元燕の名手・大引啓次氏が小学生に提案する“解決法”

ボールへの恐怖心払拭へ、取り入れたい「目で追う練習」

 2つ目はキャッチボールの「距離」。少年野球を見る機会がある大引さんは「他の選手に距離を合わせる必要はありません」とアドバイスする。小学生は成長の早さで体の大きさに差が生まれやすいため、それぞれの体格に合わせた距離で投げるようすすめている。所属チームで全ての選手が同じペースでキャッチボールの距離を広げる場合、ノーバウンドにこだわる必要はなく、自分なりの高さで投げてワンバウンド、ツーバウンドで返球する方が大切だという。

「山なりの送球で遠くに投げる練習があるのは構いません。ただ、全てをやみくもにノーバウンドで届かせようとしている小学生を見ると、怪我をしないか心配になります。バウンドさせても良いので、正しいフォームで投げる方が肩も強くなると思います」

 キャッチボールで守備を上達させる前の段階として「ボールが怖い」という声がある。大引さんが提案する解決法は「ボールを目で追う練習」。ボールが怖いと感じると、捕球時に目を閉じたり、目とグラブの距離が離れたりして、うまく捕球できない。

 その結果、送球が手首に当たるなどして恐怖心が強くなってしまう。大引さんは軟式球とグラブを使わずに、ゴムボールを小フライのように投げて素手で捕る練習をすすめる。「ボールを顔で追うのではなく目で追うと、ボールを捕る感覚が養われます」。送球の軌道を目で追って、ボールの落下点を把握できれば、キャッチボールで捕球できるようになるという。

 野球の基本となるキャッチボールを、守備の名手・大引さんも大事にする。段階を踏んで自分のペースで練習を重ねれば、自然と守備が上達する。

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 堅実な守備を武器にプロ野球の世界で活躍した、大引啓次氏を招き3月30日(水)、31日(木)の2日間に渡って、今春に新中学1年生となり、硬式野球に取り組む選手たちを対象にした「少人数制の技術向上レッスン」を開催します。まだ練習が始まらない春休み期間に開催する、特別な2日間で内野守備の“イロハ”を学び取ってもらいたいと考えています。本イベントは有料で、2日間で参加費は4万円(税込4万4000円)となります。ひと足早く中学硬式野球に備える場として、ぜひご活用ください。

(間淳 / Jun Aida)

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