「過保護」からの「自立」、親の負担減 新たな少年野球チームが取り入れた電車移動の狙い

東京・北区で活動する「BLOSSOM BASEBALL CLUB」【写真:本人提供】
東京・北区で活動する「BLOSSOM BASEBALL CLUB」【写真:本人提供】

「『すみません』というLINEって誰に謝っているんですか?」

 車出しを理解、協力しあってできる保護者の良好な関係が築けているチーム方針ならば問題はないが、自宅やグラウンド、駅までの距離が遠く、地理的に車移動が必要なところもあるため、すべての地域、チームには当てはまらない現実もある。だが、このような試みは電車の乗り方を覚えるなど、子どもの自立にも役立つ。このチームでは、帰りだけは家庭の都合もあるため、遠方のグラウンドへの車での迎えは容認しているが、行きは必ず全員、電車でグラウンドへ向かわせる。今では電車の乗降がスムーズになり、子どもたちの成長を感じている。

 練習の出欠確認もしばらく戸惑った。練習を休む時の連絡は必要だが「『すみません』というLINEが来るんです。これって誰に謝っているんですか? と思いまして」。練習を休むことは悪いことではない。そこに違和感を覚えたため“出欠アプリ”を導入し、「○(マル)と×(バツ)を付けるだけにしました。出欠を確認する係の人を付けているチームもありますが、役割を与えてしまうとその保護者は頑張って『まだですか?』と聞いてしまいますし、言われる方も苦痛だと思います」と保護者の精神的な不安を解消した。

 他のスポーツ競技との掛け持ちもOK。「ダメな理由がないですよね」と考えは柔軟だ。少年野球は年間の試合数も多いが「できるだけ、土日のどちらかしか試合を組みません」。小学生の体力的な問題と、「野球は覚えることが多いので、インプットさせてから試合に出てほしい」と願うからだ。そうでないと達成感が得られないと考えている。

 積極的な取り組みを続けるが、学びを止めず、試行錯誤を続けている。インスタグラムにも、画期的な練習メニューを取り入れているのがよくわかる。4月4日には、チーム発足から約3か月で、高学年も低学年も公式戦初勝利を飾った。勝つことと楽しさの共有へ――。子どもたちの成長は簡単にはいかない。保護者の関わりなど、向き合わないといけない課題が少年野球界には多く存在するが、このような一歩が、明るい未来へと続いている。

○BLOSSOM BASEBALL CLUBは4月17日(日)と24日(日)に体験会を行います。詳細、お問い合わせはInstagram DMやホームページまで。

・Instagram
https://instagram.com/blossom_baseball_club?utm_medium=copy_link

・ホームページ
https://blossombaseballclub.1web.jp

(楢崎豊 / Yutaka Narasaki)

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